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Aside
テレビとなると小学生の頃少し見たくらいで。
といっても大体同じような教育番組で寧ろ一度だけ見たたくさんの男の子たちが出ていた番組の方が印象に残っている。
母にあの子たちは? と聞いた時、「頭が悪い子たちの集まりよ」と言われた。
東京という街で、大きなスクリーンやポスターを見てもそこにいる人は誰なのかわからなかった。
なんとなく「かわいい」、「かっこいい」、と思ったぐらい。そんぐらいしか感じてない。
その日はなんとなく家に帰りたくなくて街をブラブラしてた。
友達があの時以来いなくなった俺は独り。寂しく歩いていた。
?「イテッ」
突然誰かがぶつかってきた。いや、正確に言うと相手がぶつかってきた。相手は自然にやったつもりだろうがわざと俺にぶつかってきた。
「えっと……大丈夫ですか?」
「あぁ、すいませんありがとうございます、それよりここ分かりますか?」
そうやって相手が見せてきたのは地図。観光しに来たのか、それにしては荷物が少ないが、俺にもわからない場所だった。
「ごめんなさい、わからないです、」
「そうですか……それじゃあ一緒に探しません?」
思わずへ、と言ってしまった。突然見ず知らずの人に一緒に探そうなんて言われて驚かない人なんていない。
「あ、でも、俺___」
「まぁまぁ、行きましょうよ。俺方向音痴なんです」
そう言ってきた彼の顔をまじまじと見つめた。大層可愛らしい顔をしていて、それでも俺より背が高いのが少々気に障るが。
彼が手を引っ張って、どこだろ、あっちかな、こっちかな、なんて言うのは見え見えな嘘だというのがわかる。きっとこれは俺と一緒に行くための口実だろう。彼もそこまで隠すつもりはなさそうだ。
「えーまって、ほんとにわかんない」
「一体どっちに行こうとしてるんですか、この道はあそこのことでは?」
そうやって俺を連れる彼の姿がなんだか愛おしく思えて、俺も乗り気になって彼のごっこ遊びに付き合った。
愛おしい? そんな感情を持ったのは初めてだ。さっきはすんなり思えたのに今はなんだか違和感。それに、久しぶりに笑ったせいで表情筋が悲鳴を上げている。
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バレー☆JUMP - ゼブラさん» はい!続きも読ませていただきます! (2019年4月16日 17時) (レス) id: fac7738cc4 (このIDを非表示/違反報告)
バレー☆JUMP - ゼブラさんの言葉、すごく共感できます!あと、ゼブラさんの雰囲気、凄い大好きです! 文章変ですいません(^_^;) (2019年4月16日 17時) (レス) id: fac7738cc4 (このIDを非表示/違反報告)
ゼブラ(プロフ) - バレー☆JUMPさん» ありがとうございますっっっ!!! 続きも是非、よろしくお願いします!!! (2019年3月3日 9時) (レス) id: 59127867b6 (このIDを非表示/違反報告)
バレー☆JUMP - すっっっっっごく面白いですっ! (2019年3月2日 22時) (レス) id: c009ebe649 (このIDを非表示/違反報告)
菜乃(プロフ) - ゼブラさん» そうです! (2019年2月11日 20時) (レス) id: 04dcec29fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゼブラ | 作成日時:2019年1月19日 13時