コドモ扱い（青）

07*時間が止まればいいのに ページ7

『そんな事言ってないで、帰りましょ？



明日早いんですから、もう帰ってゆっくりしてください』





藤井「…Aは？」





『え？』





藤井「…Aは俺とまだいたくないん？」









そんなトロンとした目で言わないで。








ずっといたいに決まってるじゃん。









この時間がずっと続いてほしいよ。









『…いたいですよ？


でも、もう夜も遅いので。


明日も仕事あるんですから、もう帰りましょ？ね？』






藤井「うーん…」









そう言って、藤井さんは寝ようとする。









『え、ちょちょ！藤井さん！

寝ないでくださいよー』





藤井「…」








どうしよ、このままじゃほんとに寝ちゃうよ。









あれ…確か藤井さんの家、ここら辺って言ってたっけ









『藤井さん？

藤井さんの家ってこの辺ですよね？』





藤井「…うん、せやで…？」





『じゃあ、タクシー出すんで

帰りましょ！』





藤井「…えぇ…」





『ほら、立ってください。


行きますよ』








私は藤井さんの腕を肩に回し、

自分より、30センチ以上も大きい人を運ぶ。








これ、普通立場逆じゃないか…？




と思うのは私だけ？









そう思いながらお支払いを済ませ、タクシーを拾う。









『藤井さん、何丁目ですか？』





藤井「…3丁目」





『3丁目だそうです

そこまでお願いします』








タクシーのおじさんにそう伝え、藤井さんはまた寝ようとする。

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