コドモ扱い（青）

06*期待させないで ページ6

流星「そういえば、明日新入社員来るな」





『あ、そうですね』









焼き肉屋で、藤井さんと話すのは初めてでもないのに


何回一緒に来ても、藤井さんと二人っきりで話すのは


やっぱり慣れなくて、いつも緊張してしまう。


.









.






そして明日は、新入社員が来る日。









流星「Aが遂に上司になるんかー」









そうやってまた藤井さんは私をコドモ扱いする。









オトナ扱いしてほしい。






って思ってるけど、実際はコドモ扱いするのをやめて欲しいわけじゃない。






なんだかそれが嬉しく感じることもある。









私にだけそういう扱い方なのかなって思うと






なんだか、特別感って感じがして嬉しくなるの。




.









.









そして世間話やテレビの話、愚痴を聞いてもらったり…







あっという間に2時間半が経っていた。









あたりはもう真っ暗。







それもそのはず。









もう、10時半なのだから。









そろそろ帰らなきゃ。





明日の朝も早いし、きっと疲れてるだろうし。









『藤井さん、そろそろ帰りますか？』





藤井「…んー？」





『そろそろ帰りますか？』





藤井「…嫌だ」





『え？』





藤井「Aとまだ一緒にいたいから」









えっ…









いや待てよ、そうだよ、藤井さん

酔っ払ってるんだ。



忘れてた。








でも酔っ払ってるからってそんなこと言っちゃダメですよ、藤井さん。









やめてよ…









『期待、しちゃうじゃないですか…』









聞こえないように小声で呟く。

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