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貴方.
『おはよ〜、』
怒涛の夜を乗り越えたわけだけど、今日も今日とて仕事……午後からの撮影に備えて、少し早めに事務所に到着した。
別仕事があるという涼介は、私を車で送った後、そのまま直接現場へと向かって行った。本来なら運転しなくてもいいのに、優しいなあ……気遣いが止まらなくて、ときめいちゃった。
「着替えなきゃ気持ち悪いでしょ」と貸してくれた涼介のTシャツのまま、当たり前だけどすっぴんで楽屋に向かう。
大「A!……大丈夫だった?昨日」
『あ〜……えっと、結局家には帰れなくてさ』
薮「ホテル泊まり?」
『……うん、そう、流石にね』
流石に「涼介の家に泊まった」とは言えないや……今更とやかく言われないとは思うけど、疑惑がかかるような言動は避けたい。涼介のためにも、私のためにも。
特に決めたわけじゃないけど、とにかく撮られないこと。それを最優先事項とするのは、アイドルとしての共通認識だと思う。
裕「……何か疲れてるね、当然か。こっちおいでよ」
知「うんうん、そーだよ。一緒にゆっくりしよ?」
『うん?』
やけに優しい二人に手を引かれ、端の方にあるソファへ腰をおろした。他の皆はそれぞれやることがあるのか、はたまた気を遣ってくれたのか……私の両端に、裕翔と侑李が座る。
知「……で、どういうこと?」
『へ?……何が?』
知「何がって……とぼけないでよ、僕が分からないと思う?」
裕「俺は流石に分かんなかったけど!」
私を怪しむような表情の侑李と、終始一貫してニコニコ笑顔の裕翔。何を言いたいのかさっぱり……とは言い切れず。どうしよう、何を疑われてるのか分かってきた気がする……
知「……A、涼介の匂いする。その服のブランドも涼介がよく買うところだよ、……そうでしょ?」
『……何を疑われてる?私』
知「ホテルに泊まったなんて嘘でしょ、」
きゃ〜、なんて楽しそうに口元を押さえた裕翔は、「昨日何かあったんだよね?」と私の顔を覗き込んだ。
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流星(プロフ) - showtimeさん» はじめまして!コメントありがとうございます(^_^)どちらも読んでいただけているとのこと、とても嬉しいです…!私自身少し見切り発車で書き始めてしまったので、お気遣い本当に有り難いです( ; ; )(笑)今後ともよろしくお願いいたします! (2021年8月17日 0時) (レス) id: e764027ef8 (このIDを非表示/違反報告)
showtime(プロフ) - はじめまして!昨日から紅一点を読ませていただいてこちらも気になり読ませていただきました!メンバーそれぞれの雰囲気といい話の展開もとても読んでいて楽しくて最高です!!^ ^並行で大変かと思いますがどうか気負いされませんよう、、願っております!笑 (2021年8月16日 16時) (レス) id: cbd3c1c59a (このIDを非表示/違反報告)
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