愛されプリンセス２《 HSJ 》 (ページ8)

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58.ぱしゃりページ8

貴方.

『……ねえ、これほんとに裕翔楽しい？』

裕「もうめちゃくちゃ楽しいよ」

『プレゼントになってる？』

裕「プレゼントだしご褒美だよ」

そう言いながらも、カメラのファインダーを覗き込む裕翔。その視線は私だけに向いていて、仕事柄慣れているとはいえ、ちょっとだけ恥ずかしい……

裕翔の誕生日には何をあげよう、そう悩み続けて早くも当日を迎えてしまった。お洒落さんな裕翔には、ファッションセンスやその他諸々で勝てるわけがない……彼を満足させるにはどうしたらいいのか、悩みに悩んで「何かしてほしいことある？」と聞いた結果が今だった。

『裕翔はほんとにカメラが好きだねぇ……』

裕「うん、楽しいもん。綺麗な人撮るの」

『……それはどうも！』

裕「ふふ」

裕翔が私に望んだのは、被写体として撮影を手伝ってほしいという願い。

彼が選んだ服を着て、髪型をセットして。メイクは私が適当にやったけど、それでも期待通りにできたらしい。「可愛い」とお褒めの言葉をもらえた。

裕「……まあ、綺麗とか関係なく、自然な表情が引き出せたらベストなんだけどね」

『なるほどね〜……』

裕「Aはそういうの上手だから、指示出さなくてもやってくれるし」

『そぉ？』

自宅のクローゼットの奥で眠っていた、真っ白なワンピース。私のメンバーカラーである白を活かして、爽やかな雰囲気のある写真を撮ってくれた。……これが本当にプレゼントになるのかなあ。