愛されプリンセス２《 HSJ 》 (ページ1)

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51.ちら見せページ1

涼介.

『何かさぁ……皆脱ぐのにさ、私だけこのままでいいの？』

ぽつり、と呟いたAちゃん。

脱ぐ……というのは、ライブの演出として、上半身のシャツをはだけさせて踊るシーンのことで。今はタイミングを調整するために、実際に脱いで踊っている。もちろんAちゃん以外。

伊「逆にAはそれ以上脱げるの？」

『脱ごうと思えば……』

涼「ダメ。やめて、風邪引くから」

光「そこ？(笑)」

『そんなの皆こそ風邪引くじゃん！』

Aちゃんは大体いつも落ち着いているし、頭も良い人。それはそうなんだけど……ごくたまに、こういうよく分からないことを言い出す。心配になっちゃうんだよな、何となく。

統一感とか、そういうのを考えて言ってくれてるとは思うんだけど……Aちゃんは女の子だし、無闇に肌を見せちゃいけないというか。

『全部は脱げないにしても、何かこう……どこかをチラ見せするみたいな？どう？』

伊「お〜、チラリズム！」

大「例えばどこらへん？」

『ん〜……腹筋？ちょっと割れてるよ、ほら』

ぺら、とシャツの裾をたくし上げるAちゃん。この前、「鍛えてるんだ〜」とか言ってたっけな。男みたいにゴリッゴリに割れてるんじゃなくて、女の人らしい綺麗な腹筋……待って、冷静に実況してるのが恥ずかしくなってきた。

思わず目を逸らすと、知念が俺の肩に手を添える。

知「……刺激が強すぎない？」

涼「俺を見て言うな！」

薮「A、腹壊すから早くしまいな〜」

『はぁい』

たまに突拍子のないことを言うAちゃんだけど、それも全部ファンの皆を想って、そしてJUMPのパフォーマンスを底上げするための提案だから……そんな彼女を尊敬するし、凄いなあと思う。

俺が女の子なら多分嫌だもん、不特定多数にお腹とか見せるの……