検索窓
今日:7 hit、昨日:16 hit、合計:135,319 hit

97. ページ47

雄也.



雄「A、寒くない?俺のジャケットいる?」

『ん〜、平気平気〜……あついくらい、』

雄「飲んだら暑くなるの分かるけど……風邪引いても困るから着てて、お願い」

『雄也のお願いなら聞いちゃう……』

雄「……ふは、いい子じゃん」




「ほんと?いい子?」なんて、目をキラキラさせながら聞いてくるA。肯定の意味を込めてその頭を撫でてやると、気持ちよさそうに目を伏せた。……何だほんと、可愛いなこいつ!

素直にジャケットを羽織ったAは、こてんと俺の肩に頭を預けた。素でやってるんだから、薮くんとか光くんが不安になるのも分かる……これじゃあいつどこで手を出されたっておかしくない、




『ゆーや、いい匂い……』

雄「……自分じゃ分かんないけど、そんなに?」

『うん……いい男の匂い』

雄「え〜……Aは、俺のことかっこいいって思ってくれてんの?」

『んん〜?』




……酔っ払い相手に、何で本気になって聞いてるんだろ。Aはお世辞とかそんなものなしに、俺たち全員を褒めてくれる。「こんなにいい男揃いのグループで」「一番とか決められない」と、いつだって真剣に言ってくれるから、俺たちもかっこいいアイドルでいられるんだよなあ。

ゆっくりと頭を起こしたAは、俺の目を真っ直ぐに見つめる。




『……私ねぇ、雄也がいっちばんかっこいいと思ってるよ、ずっと』

雄「またまた……」

『ほんと!ほんとだもん……一番憧れてたし、……話すのもドキドキしてたよ?』

雄「有岡くんも言ってたね、それ」




どんどん酔いが覚めていく。確かに以前から「ワルっぽい雰囲気に憧れてた」とか言ってくれてたけど、当時の俺からしたら怖がられてると思ってたんだよね。ちょうど役作りでヤンキーっぽくしてたし、




『かっこいいよ、……今も昔も、ゆうやがいちばん、』




ふにゃ、と笑ったAに、柄にもなくドキッとした、なんて……山田じゃあるまいし。そう思っていても、芸術作品のように綺麗な顔が、子供みたいな笑顔を見せる。男なんて、それくらいのギャップで簡単に落ちるものだから。

……まあ、今日だけは、アルコールのせいにしよう。全部全部、酔っ払いの戯言なので。




雄「……俺も、Aが一番可愛いよ。今も昔も、ね」




俺の腕の中で眠るお姫様に、そう囁いたりして。……俺も山田と変わんないね(笑)

98.せんせい→←96.しゅわっと



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (129 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
587人がお気に入り
設定タグ:Hey!Say!JUMP , 紅一点 , 山田涼介
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:流星 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2021年8月5日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。