65. ページ15
大貴.
大「……待って、ごめん。バランス崩した、」
俺の両手は壁についていて、所謂壁ドン状態……
これ以上醜態を晒す前に、変な下心なんか捨ててAを楽屋に連れて帰っていれば……！間違いなく今の状況はマズすぎるし、万が一でも誰かに見られてみろ。言い逃れはできない。
『ごめん、私こそ変なタイミングで引っ張ったりしたから……』
大「いや、俺こそ考え事しててぼーっとしてたっていうか」
『考え事って……何を？』
大「え、」
言えるわけがない。弱々しいAが可愛く見えたなんて、この期に及んでそんなこと！
弱ってる人を前にこんな浮かれたことを考えてたなんて、知られるわけにはいかない。これは俺が墓まで持って行かなきゃならない気持ちで……
大「……Aが、こんな風に泣いてたの初めて見たから。もっと頼ってほしいとか、そんなことを、」
『ああ、なるほど……ごめんね、気遣わせちゃって。ありがとう』
大「いや全然、！」
『……ふふ、何か今日、疲れたね。二人してバタバタして』
俺の肩に頭を預けて、もう一度「ありがとう」と呟いたA。何でそんなに可愛いことをできるのか、俺をどうにかしたいの？なんて……俺の方がよっぽど混乱している。
ひやりと冷たかった壁から手を離して、その背中に手を伸ばす。小さくて、触ったら壊してしまいそうなほど頼りなく見えた、Aの背中。今度はもう間違いなく、
薮「……A？大ちゃーん？いる？」
大「ッ、」
『あれ、……宏太？』
……俺、今何しようとしてた？！
薮くんの声がして、慌ててAと距離を取った。そのままの勢いで後ろを向くと、そこにいたのは薮くんの他に光くんと�睫據�伊野ちゃんだった。BESTで迎えに来たのか……びっくりした。
Aは俺から離れると、薮くんと光くんの間に収まる。何かもう、疲れたんだけど……
雄「有岡くん、女子トイレ入ってたの？」
大「いやまあ……誰もいなかったし」
光「貴重な経験じゃん」
あはは、と笑った�睫擇蓮△修里泙淦茲鯤發い討い�。俺がどんな思いだったかも知らずに……！なんて思っていると、隣を歩く伊野ちゃんが俺に近付いてきた。
伊「……ね、ちゅーした？」
大「…………誰がやるか！！！！」
伊「え、声でか(笑)」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 587人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
