23.やまちね編 ページ23
貴方.
「や、やや山城さん……!すみません!」
『あはは、顔真っ青ですよ。こんなの平気ですから、ね?』
涼「……?!」
ばびゅんと音がつきそうなほど全力で走ってきた涼介。いやもう可愛いし面白いな……涼介がかっこいい対応をしてくれるのは分かってたけど、何かちょっと可愛らしくなってしまうのも想像がついてた。
涼「大丈夫……?!」
『うん、ちょっと濡れただけよ〜。撮影止めてごめんね、着替えてくる』
涼「着替えったって……その、」
『ん?』
言いにくそうに顔を顰めた涼介は、「ちょっと来て!」と私の手を引いた。部屋の端には私たちの私服が置いてあって、涼介はそこから自分の私服のトレーナーを取り出す。
涼「……濡れちゃってるから、流石にそれで行くのはまずいよ。俺のこれ着てって?俺のでごめんだけど……」
『いやいや、良いの?涼介の服が濡れちゃう、』
涼「Aちゃんが寒い思いするのに比べたらなんてことないよ!!」
『わっ』
半ば無理やり着せられたそれはあったかくて、涼介の優しさが直に伝わってくるようだった。母性本能はくすぐられるね、間違いなく……
.
「すっ、すみません!!!」
『あらら、大丈夫ですよ。衣装さんごめんなさい!』
両手を合わせて謝っている私の前に現れた侑李は、「風邪引くよ」とだけ忠告して、すぐにタオルを渡してくれた。特に拭いてくれるような素振りは見せず、「それくらい自分でできるでしょ」と言われているような気分だ……
知「身体冷えたでしょ、……マネージャー、何かあったかい飲み物ある?」
「コーヒーならありますよ。淹れますか?」
知「……や、今僕暇だから、僕がやる」
『え?!』
タオルで頭を拭きながらも変な声が出る。いや、あのちぃちゃんが私のためにコーヒーを……?!どう足掻いても姫ポジションの侑李だから、その発言に驚きが隠せない。
知「……僕がAのために何かしたらおかしいわけ?」
『いや、そんな滅相もない……』
知「どうせ髪は上手く拭いてあげられないからできることしてあげただけ。ありがたく飲んでね?」
ツンデレ最高……いつもよりほんの少し甘く感じるコーヒーのおかげで、少し冷えていた身体はぽかぽかと温かくなっていた。
どなたもタイプの違うイケメンで素晴らしかったです。よって優勝者はなし!!
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流星(プロフ) - ぽんさん» ぽんさん、はじめまして!コメントありがとうございます!個人的に夢主ちゃんのキャラが気に入っているのでとても嬉しいです…!数ある紅一点小説の中から、この作品を読んでいただきありがとうございます!これからもよろしくお願いいたします(^_^) (2021年8月3日 1時) (レス) id: e764027ef8 (このIDを非表示/違反報告)
ぽん - 初コメ失礼します!夢主ちゃんもJUMPも可愛くて何度も読み返してしまいます!紅一点小説の中で1.2を争うほど好きです! (2021年8月3日 1時) (レス) id: 5e4ffc1dfe (このIDを非表示/違反報告)
流星(プロフ) - knさん» knさん、はじめまして!コメントありがとうございます。楽しんでいただけているとのこと、とても嬉しいです( ; ; )これからもよろしくお願いいたします。 (2021年5月22日 19時) (レス) id: e764027ef8 (このIDを非表示/違反報告)
kn(プロフ) - 毎回楽しく拝読させて頂いてます!続きを楽しみに待ってます(^_^) (2021年5月19日 1時) (レス) id: 1cf9fa6049 (このIDを非表示/違反報告)
流星(プロフ) - 美紀さん» 美紀さん、はじめまして!コメントありがとうございます。返信が遅れてしまいすみません…!わたしもセブンさんたちが特に好きです(^ν^)お気遣いありがとうございます!美紀さんも気をつけてくださいね。 (2021年5月12日 19時) (レス) id: e764027ef8 (このIDを非表示/違反報告)
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