愛されプリンセス《 HSJ 》

13.ウチの子がいちばん ページ13

貴方.



伊「大ちゃん！30歳には見えないよ！」

光「可愛い可愛い！」




今回の曲はセットや衣装がピンクで統一されていることもあって、ポップでキュートな雰囲気だ。ネガティブな君のままでも良いんだよ、そんな風に優しい応援歌って感じかな。

だからこそ振りも可愛らしいものや独特なものが多くて……もうじき30歳を迎える私としても、中々キツかったりする。




『は〜？大貴よりうちの７ちゃんたちのが可愛いわ』

大「お前さぁ、機嫌良いと割りと絡んでくるよね」

『うるさい』

大「てかAの衣装も可愛いじゃん」




何気なく私のジャケットの裾を掴み、「久々だな、ミニスカ」なんて呟く。私も長年この人たちと一緒にいるから、もう慣れちゃったけど……目で見て分かることとか、気が付いたことは何でも口に出してしまう人たちだから……

ふぅ、と息を吐くと、「何だよ！」と軽く小突かれる。




『いやいや……同期のどこ見てんのよと思って』

大「はぁ？……お前のことなんて別に」

『あ〜ゼロ点！涼介だったらそこで照れながら「変な意味じゃなくて！」って可愛い顔してくれたもん』

大「またお前は山田贔屓して……勝手な反応想像して点数つけるなよ！俺は正常！誰が今更同期のこと意識するかよ」

『……意識してないの？』




きゅ、と今度は大貴の服の裾を掴む。山田贔屓とか、ありもしないこと言う方が悪いんだからね〜。ほんの少し揺さぶってやる！




大「は……」

『大貴のバーカ』

大「あ、ちょ、」




ぐいっと腕を引かれて、ついうっかりバランスを崩す。あっヤバ、なんて思ったときには私の身体は誰かに受け止められていた。

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