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貴方.
『なあせーちゃん、お母さんが呼んでる……あ、』
小「おお、Aちゃんやん」
『うわー、ごめんなさい。まさか遊びに来てるとは思ってなかった……急に入ってすみません、』
小「なんでやねん、そんなことで怒らんわ」
「おかえり」と笑った、末澤家の家主でも何でもない小島くん。せーちゃんの部屋やのに、まるで実家みたいに寛いでるし……どこまでいってもおもろい人やなあ。
肝心のせーちゃんが見当たらん。そんなことを思っていると、小島くんの隣にもう1人おることに気が付いた。
『あ、……佐野くんや。初めまして、城田Aです』
佐「わー、俺のこと分かるんすね！初めまして、佐野晶哉です」
小「Aちゃん、誠也くんのことは完璧やから」
『ちょっと、いらんこと言わんといてくださいよ』
小「敬語いらんって言うたやん、俺」
『やとしても一応大学の先輩ですし』
せーちゃんのお家に遊びに来たらしい小島くんと佐野くんは、私に対しても楽しく話してくれる。等身大って感じがして、私としても話しやすいから助かった。
小「晶哉とは同い年ちゃう？仲良くしたってな」
佐「なんか腹立つな、Aちゃんのこと知ってるアピール」
『小島くんっていっつも佐野くんに絡んでるん？』
小「絡んでるってなんやねん」
『そのまんまの意味でしょ』
小島くんは、せーちゃんとはまた違ったお兄ちゃんみたいな人。実際のところ、年齢は1歳しか変わらんけど……ほんまに妹さんがおるからか、私に対しても妹に接するみたいな感じ。
そんなに頻繁に会ってなかったものの、話し始めるといつも通りに戻る。佐野くんは、そんな私たちを見て目を丸くした。
佐「仲良いんすね、2人」
小「まあ先輩後輩やし？な、Aちゃん」
『せーちゃんにはあんま仲良くすんなって言われましたけど』
小「なんでやねん」
佐「印象悪めやん、小島くん」
『まあ、せーちゃんもせーちゃんでよく分からんとこあるけど』
本人が不在ということもあって、とりあえず好きにさせてもらう。こんなこと相談できるんも、彼のことをよく知ってる2人くらいしかおらんし……お母さんに言うたら、絶対いらん気遣われるもん。
小「喧嘩でもした？」
『その逆ですねえ、優しすぎて訳分からんというか』
佐「……好きな子には甘々タイプなんですか？誠也くんって」
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作者名：流星
| 作者ホームページ：https://twitter.com/sst__05
作成日時：2023年5月16日 0時
