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貴方.
因みにこれは、建前でも言い訳でもないけれど。
「好き」には数え切れないほどの表現があって、日本人でなければ理解できないほどの解釈の仕方が存在すると思う。
やからこそ、斗亜の呟いた「好き」は、また色んな意味を持っている。
それだけで良かったはずやのに、何とも熱のこもった声色に、ほんの少し胸が苦しくなった。
『……照れるなあ、ありがとう』
斗「ほんまのことやから」
『シンプルに嬉しいで？好きなんてこの歳になって言われることないし』
斗「ファンの人から毎日のように言われてるでしょ？」
『あー、それはそうやわ。感謝しかないな』
斗「うん、斗亜も」
僅かに上ずった斗亜の声も、まだ赤い耳も、全部に気付かないフリをしてしまえば、それで良かった。
ただ、今だけは。斗亜を家に送り届けるまで、ハンドルを握っている間だけは、ちゃんと先輩の城田Aでおらなあかんと思う。少しであろうと不安定な自分を見せたくなくて、必死で。
両手に力がこもって、普段はそんなことないのに、じわりと汗が滲んだ。
真夏は、いくら夜でも暑くて困るなあ。本音やのに、魂がごっそりと抜け落ちたような、腑抜けた私の独り言。もちろん斗亜は「そうですねえ」と笑ってくれた。
斗「Aちゃん、今度関東で単独ですよね？」
『うん、有り難いことに』
斗「行けたらええなあ……」
『わ、来てほしいなあ。絶対楽しませるから』
斗「……ほんまに行きたいです」
『なに、かわええこと言うてくれるやん』
盛大な回り道は終わって、あっという間に斗亜の家の近くに着いた。「ここで合ってる？」なんて確認をしてから、邪魔にならないよう端に寄せた。
あっという間に車から降りた斗亜は、駆け足で運転席側のドアまでやって来る。咄嗟に窓を開けると、夏の夜特有の生温い風が流れ込んできた。
斗「Aちゃん、今日はほんまにありがとうございました」
『いいえ、私がしたくてやったことやから。ちゃんと寝て、明日も頑張るんよ』
斗「はい、Aちゃんも頑張ってな」
どこか寂しそうな表情に、私までつられそうになって。「すぐ会えるよ」なんてうっかり口を滑らせそうになったところで、「またすぐ会えますよね」なんて先手を打たれる。
『……うん、また、すぐ』
斗「はい、……おやすみなさい」
『おやすみ、』
その日は、何となく眠られへんかった。
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流星(プロフ) - 優さん» 優さん、コメントありがとうございます！(^_^)この2人が本格的に付き合い始めたらどうなるんだろう、そんなことを考えながら楽しく書きますので、これからもよろしくお願いいたします！♡ (2023年2月11日 19時) (
レス) id: e764027ef8 (このIDを非表示/違反報告)
流星(プロフ) - ちいさん» ちいさん、いつもありがとうございます！私も同じく2人のこれからを書きたい気持ちでいっぱいになったので、今後も細々と続けていきますね！これからもよろしくお願いいたします！(^_^) (2023年2月11日 19時) (レス) id: e764027ef8 (このIDを非表示/違反報告)
流星(プロフ) - めぐさん» めぐさん、いつもありがとうございます〜！もう書きたすぎてしれっと続編を追加させていただいたので、読んでいただけたら嬉しいです♡これからもよろしくお願いいたします！ (2023年2月11日 19時) (レス) id: e764027ef8 (このIDを非表示/違反報告)
優(プロフ) - 毎回楽しみで、また1回リピってます。初々しい2人のその後の展開も気になります。楽しみに待ってます。 (2023年2月5日 10時) (レス) @page50 id: 1a5286a738 (このIDを非表示/違反報告)
ちい(プロフ) - 初々しくてかわいい2人もっともっと見たいので続編も楽しみにしてますね(๑>◡<๑) (2023年2月4日 23時) (レス) @page50 id: dd60ea8e42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：流星
| 作者ホームページ：https://twitter.com/sst__05
作成日時：2022年11月23日 19時
