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貴方.
『……近いなあ、』
長「そう？」
『狙ってやってるやろ』
長「Aちゃんがそう思うんやったら」
『……可愛げないなあ、もう』
日に日に男の人らしく、かっこよくなっていく姿に戸惑っていた。
もちろん元々綺麗な顔をしていたし、片鱗があったと言えばそうなのだけど。同世代の男の子にはない、色気……みたいな？ふとした瞬間に謙杜に見つめられると、どうしようもなく息が詰まりそうになる。
他の誰にも感じない、そんな感覚。
長「……かわいいでしょ？」
『ふふ、うん。可愛いよ、ずっと』
長「やった、」
『可愛いけど、その何倍もかっこよくなったなあ』
この日のために黒く染めた髪に触れれば、簡単に指が通る感覚に笑みが溢れる。
綺麗な髪やなあ、なんて、男の子に言ったところで褒め言葉になるんやろか。私が頑張ってケアして手に入れられるそれを、謙杜はきっと、天然で持ち合わせているんだろう。
私の顔の横についていた手が、私の手を掴む。
ただ謙杜の頭を撫でていたそれの自由を奪われ、そのままシーツに逆戻り。
丁寧に指を絡めて、映画やドラマに出てくる恋人のように、しっかりと手を繋いだ。
長「ここまでしても焦らへんなあ、ほんまに」
『焦りはせんよ、謙杜は優しいから』
長「……ほんまに優しかったら、動かれへんようにしやんって」
まあ確かに、押し倒されて、片手はしっかりと繋がれているわけやし。逃げようにも逃げられへんわな。
それでも、繋がれた手はとても緩い力だし、振り払おうと思えば振り払えるわけで。
私に選択肢を与えてくれるあたり、大人になったんやなあなんてしんみり。どんなとこで成長感じてんねん、もっとあるやろ、なんてな。
『……はい、じゃあ最後に1つだけ。何でもお願い聞いてあげる。プレゼントやで？』
長「何でも？」
『女にも二言はないで』
謙杜はほんの少し考えると、「じゃあ5秒だけじっとしてて？」なんてふわりと微笑んだ。
もちろん、そう頷いてから目を閉じて、心の中でカウントする。
ご、よん、さん……
にい、いち、
額のあたりに柔らかい感触がして、ゆっくりと目を開ける。
そこにいたのは、相変わらず耳を真っ赤にして、いたずらっぽく笑う謙杜だった。
『お誕生日おめでとう、謙杜』
.
遅れてすみません( ; ; )
長尾くん、どうかお大事に……
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なぁちゃん(プロフ) - 更新楽しみにしてます (2023年1月7日 19時) (
レス) @page14 id: eb07325492 (このIDを非表示/違反報告)
ハートの花火 - はじめまして！いつも楽しく拝見させていただいております。主人公ちゃんの頑張り屋なところが大好きです！これからも頑張ってください！ (2022年11月28日 19時) (レス) @page14 id: 96baaba9fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：流星
| 作者ホームページ：https://twitter.com/sst__05
作成日時：2022年8月18日 18時
