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貴方.
『はあ……何なん、俺って……』
あの日の帰り道、斗亜が自分を「俺」と呼ぶ姿を想像して、あまりの衝撃に転びかけた。
そんな私の腕を咄嗟に掴んだ健ちゃんは、「何をそんな慌ててんねん」と呆れ顔。そりゃ慌てるでしょ……あんなに可愛かった斗亜が、俺だよ？
お年頃だし、それが普通なのかもしれないけれど。
勝手に斗亜は一生あのままだと思ってた。ずっとニコニコ可愛らしい声で「斗亜な」って話しかけてくれるものだとばかり……
落ち込みながらも、日常は当たり前のように過ぎていく。
今朝も重たい体を引き摺って、溜まっていたゴミを出しに行くところで。不意に斗亜のお母さんが見えて、背筋を伸ばした。
『おはようございます、ゴミ出しですか？』
「ああ、Aちゃん！いっつもありがとうねえ、」
『いえいえ……あれ、それ斗亜くんのですよね？』
相変わらず忙しそうな彼女が持っていたのは、斗亜の荷物。忘れたのかな……なんて考えながらそれから視線を上げると、目が合った彼女は、ひと目見ただけで分かるほど困ったような顔をしていた。
「どうかされました？」と聞けば、「実はね」と話し始める。
『なるほど、忘れ物なんですね、それ』
「そうなのよ〜……届けようと思ったんだけど、仕事に間に合わなくて」
『それは大変ですね……あ、』
どこまで踏み込んで良いものか、なんて思ったけれど、困っている人を助けるのは悪いことじゃないだろう。
そもそも、私はもう斗亜のお姉ちゃんみたいなものだし。
毎日の延長線みたいなものだと思ってもらえれば、斗亜のお母さんも私のことを頼ってくれるんじゃないかな、なんて。
『今日は大学も午後からなんで、私で良ければ届けますよ！』
「え？でも……」
『本当に空いてるので……寧ろ斗亜くんに会えたら嬉しいですよ、私』
……これは、本当に私情だけれど。
安心してもらうためにも素直に伝えたら、彼女はようやく笑ってくれた。明るい笑顔で「ありがとう！」なんて言われたら、何だか斗亜の笑顔を思い出して、謎にドキドキしてしまう。
『いえいえ！ここはもう私に任せて、お仕事頑張ってくださいね』
「もう、ほんとにAちゃんに助けられてばっかりで……ありがとうね」
『そんなの、私の方こそ』
そのまま「いってらっしゃい」と彼女を送り出して、斗亜の学校へと向かった。
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流星(プロフ) - あっぷるさん» あっぷるさん、ありがとうございます（ ; ; ）私も2人が大好きで、完結までちゃんと書けてほっとしております〜！新作も執筆中ですので、もし宜しければそちらもよろしくお願いいたします！優しいお言葉、ありがとうございます！(^_^) (2022年12月8日 23時) (
レス) id: cbee6a2da8 (このIDを非表示/違反報告)
流星(プロフ) - みすぅ〜たんさん» みすぅ〜たんさん、ありがとうございます（ ; ; ）書きたい！と思って書いていた作品をこんなふうに褒めていただき、本当に嬉しく思います！コイワズライという斗亜くんが主役のお話を執筆中ですので、もし宜しければそちらでもよろしくお願いいたします！(^_^) (2022年12月8日 23時) (レス) id: cbee6a2da8 (このIDを非表示/違反報告)
あっぷる(プロフ) - 完結おめでとうございます！こじとあ大好きな私には本当に最高の作品で...いつも楽しく読ませていただいてました(^^)新作が楽しみすぎて思わずコメントしちゃいました♡とっても楽しみにしてます！ (2022年12月5日 1時) (レス) @page50 id: 703ded6795 (このIDを非表示/違反報告)
みすぅ〜たん(プロフ) - 完結おめでとうございます！この作品を楽しみに毎日過ごしてたと言っても過言ではありません、、作者さんの素敵な言葉遣いや文字面だけでも斗亜くんや小島くんを思い浮かべられるような性格やセリフで、最高でした♡また斗亜くん主役のお話待ってます⭐︎ (2022年11月24日 2時) (レス) @page50 id: b38fd00c88 (このIDを非表示/違反報告)
流星(プロフ) - ちいさん» ちいさん、コメントありがとうございます！そう言っていただけて本当に嬉しいです…（ ; ; ）そちらの方も近いうちに書きたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いいたします！ (2022年8月24日 0時) (レス) id: e764027ef8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：流星
| 作者ホームページ：https://twitter.com/sst__05
作成日時：2022年8月3日 13時
