79. 小さな背中 ページ29
小島.
『何かなあ、部屋に信じられへんくらいめちゃくちゃでっかい虫出て、誠也くんと死ぬ気で退治してんけど、もうそこで寝たくなくて……誠也くんは部屋で寝るから、誰かの部屋行きやって言うてくれて！』
俺とまっさんの部屋に、なぜか裸足で転がり込んできたA。髪はぐっちゃぐちゃで、息も切れとった。
どこからどう見ても変な格好してたくせに、さっきから意味の分からん理由をべらべら説明し続けて。
まっさんも「そうなん？」「大変やったなあ」とか相槌打ってるけど、多分信じてない。さっきから俺のことチラチラ見てるし、様子伺ってんねやろなあ。
Aが誰かを傷付けるような嘘を吐くタイプじゃないのは、皆分かってる。
やから多分これは、何かを守るための嘘なんかなあ。自分含め。
正「まあ、明日もあるし……俺のベッド使いや、まだ寝てないし」
『え！それは悪いから！ほんまにソファで寝る！』
小「アホ、そんなんで疲れ取れるわけないやろ。ちゃんとベッド使え」
正「そうやで？流石にソファはあかんから……Aは嫌かもしれんけど、」
「俺らのどっちかと寝るしかないよな」と続けたまっさんに、静かに頷く俺。そらそうや、俺とまっさんじゃ流石に狭すぎる。
いきなり駆け込んできたこともあってか、Aは「そうなるよなあ」と半分受け入れモードに入っていた。まあ、嫌って言われてもそうなるけど。
あかんのは分かってるつもりやけど、正直このチャンスを逃すまいと思ってる自分がおる。
普通にしとったら選ばれる自信なんてなかったから、もうヤケクソや。
小「……あ〜、まっさん起きるん早いし、俺の方で寝る？」
『え？』
小「ギリギリまで寝れんで、そしたら」
正「まあそうやなあ、バタバタして起こしてもうたら悪いし」
『そっかあ……小島がええんやったらお願いしよかなあ、』
「ごめんな」と眉を下げるAの頭を、「気にすんな」と撫でる。
ふわふわでサラサラな髪の感触に、風呂上がりやんなそういえば、なんて頭が邪な気持ちで支配された。甘すぎないシャンプーの匂いがして、ぐらっときてしまったのはここだけの秘密で。
何となくで提案したことやけど、これはとんでもない我慢大会の始まりかもしれんぞ……
正「よし、じゃあもう遅いし寝よか」
はよ寝たいけど、寝たくなくて。複雑な感情でどうにかなりそうやった。
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流星(プロフ) - 季木さん» 季木さん、コメントありがとうございます！誠也くんも良いですよね〜…！いざ気持ちを揺さぶられたら冷静さを欠いてしまうのは、きっと男の子ならいくつになっても変わらないだろうな、そう思っています(^_^)今後もたくさんキュンキュンしてもらえるように頑張ります！ (2022年11月3日 1時) (
レス) id: e764027ef8 (このIDを非表示/違反報告)
流星(プロフ) - Mamecccchiさん» Mamecccchiさん、コメントありがとうございます！そうなんですよね！誰よりも男らしい小島くんが本当に好きで…だからこそそう言っていただけて本当に嬉しいです（ ; ; ）こちらこそ、いつもありがとうございます！これからも頑張りますね(^_^) (2022年11月3日 1時) (レス) @page48 id: e764027ef8 (このIDを非表示/違反報告)
季木(プロフ) - いつも素敵なお話ありがとうございます！私は誠也くんとの絡みが1番好きです。年上で余裕そうなのに余裕ぶれない誠也くんが最高に好きです！ (2022年11月2日 7時) (レス) @page46 id: ab79164d22 (このIDを非表示/違反報告)
Mamecccchi(プロフ) - 男らしくて優しい小島くんは本当に最高ですよね、、、。流星さんが描く小島くん像ほんとに最高すぎます、、、。私的にはどこにも行くななんていえない。が一番好みです、、。いつも素敵なお話ありがとうございます！ (2022年11月1日 18時) (レス) @page44 id: b37d1445e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：流星
| 作者ホームページ：https://twitter.com/sst__05
作成日時：2022年7月28日 21時
