74. 戻れるとしても ページ24
貴方.
7色の光が、無数に溢れる空間。
私の大好きな人たちの喜びが敷き詰められたそれは、息が詰まりそうなほど幸せだった。何度経験したって慣れるはずがない、例えるなら幸福のシャワーを浴びているようで。
私がセンターに立つと、視界は白に染まっていく。
キラキラと煌めく光の中で、永遠に手放したくないと思えるほど、愛おしいものを見つけた気がした。
誠也くんがデザインしてくれた衣装で登場した私を見て、ファンの子たちは歓声をあげてくれたり、拍手をしてくれたり。
不意に目が合った女の子の瞳は潤んでいて、ああこの曲を選んで良かったなんて思った。
情けなくも、今回のソロ曲には私情が満載だった。
こうでもして断ち切らなければ、今後の自分に影響を与える気がして。穏やかな気持ちでこの恋を終えられたら、きっとそれでいい。
私の幸せは、ここにある。
目の前の幸せから、決して目を背けたくない。
『……ありがとう、皆！大好きやで！』
一生リピート再生していた曲。
どの歌詞にも共感していたけれど、戻れるとしても、私はあの頃に戻りたいとは思わない。
戻ってしまったら、私は皆と出会えなくなるかもしれない。メンバーと日々生きていく、そんな楽しみを失ったかもしれない。そう思うと怖かった。
背筋を伸ばして、裏に捌けるまで一切気を抜かない。
誠也くんが細部にまでこだわってくれた衣装やから、最後まで綺麗なまま着こなしたかった。
この瞬間だけでも世界で1番綺麗でいたいと、初めてそう思えた。
佐「Aちゃん！めっちゃ良かった！お疲れ！」
末「ほんまに良かったで、綺麗やったよ」
正「この曲選んで正解やったなあ」
福「ほんまに！俺も泣きそうなったわ」
リ「ファンの子なんて号泣してる子おったしな」
小「まあその気持ち分からんでもないわ、ほんま良かった」
口々に感想を伝えてくれる皆に、今度は私が泣きそうになった。
溢れそうになる涙を堪えて、スタッフさんから受け取ったタオルを握り締める。ゴシゴシと拭ってしまいたいところやけど、生憎そうもいかない。
せっかく綺麗に整えたメイクが台無しになっちゃうもんな。
我慢はしたけれど、しきれなかった、と言うべきか。
ぽろぽろと溢れ出す涙は、頬を伝って、そのまま床へと滑り落ちていった。
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流星(プロフ) - 季木さん» 季木さん、コメントありがとうございます！誠也くんも良いですよね〜…！いざ気持ちを揺さぶられたら冷静さを欠いてしまうのは、きっと男の子ならいくつになっても変わらないだろうな、そう思っています(^_^)今後もたくさんキュンキュンしてもらえるように頑張ります！ (2022年11月3日 1時) (
レス) id: e764027ef8 (このIDを非表示/違反報告)
流星(プロフ) - Mamecccchiさん» Mamecccchiさん、コメントありがとうございます！そうなんですよね！誰よりも男らしい小島くんが本当に好きで…だからこそそう言っていただけて本当に嬉しいです（ ; ; ）こちらこそ、いつもありがとうございます！これからも頑張りますね(^_^) (2022年11月3日 1時) (レス) @page48 id: e764027ef8 (このIDを非表示/違反報告)
季木(プロフ) - いつも素敵なお話ありがとうございます！私は誠也くんとの絡みが1番好きです。年上で余裕そうなのに余裕ぶれない誠也くんが最高に好きです！ (2022年11月2日 7時) (レス) @page46 id: ab79164d22 (このIDを非表示/違反報告)
Mamecccchi(プロフ) - 男らしくて優しい小島くんは本当に最高ですよね、、、。流星さんが描く小島くん像ほんとに最高すぎます、、、。私的にはどこにも行くななんていえない。が一番好みです、、。いつも素敵なお話ありがとうございます！ (2022年11月1日 18時) (レス) @page44 id: b37d1445e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：流星
| 作者ホームページ：https://twitter.com/sst__05
作成日時：2022年7月28日 21時
