89. 恐怖 ページ39
貴方.
『……どうしよ、』
大阪に住んでいた頃から、家を特定されたり、後をつけられたり……そんなことはしょっちゅうあった。悲しいことに。
この業界にいる人ならあるあるかもしれないし、まあ、何となく慣れていたのだ。怖い思いをすることにも、それなりに……慣れちゃダメだって、何回も怒られたけど。
それでも乗り越えられていたのは、実家暮らしだったから。家に帰れば、母か父のどちらかがいてくれた。
でも、上京した今、そういう場面には一人で立ち向かわなきゃいけなくて。オフの日までマネージャーさんを頼るわけにはいかないし……
『はあ……』
午前は仕事をして、午後から明日にかけてオフ。
おまけに良規くんがこっちでお仕事をした帰りに会いに来てくれる予定だったから、そのための買い出しに出かけていた。恐らく外に出たタイミングで、絶妙な距離感を保ったまま、後をつけられている。
体格的に、多分男性かな……女性だったら、嫌がらせとか何とか、そんなところやと思うんやけど。
もし何かされたとしても、辛うじて抵抗できるのになあ。男の人は無理やろ、どう考えても。
買い物は終えたけれど、とりあえずもう一軒だけコンビニに寄ってみる。店内をぐるぐる回って、とにかく撒けるように……ていうか、もう既に家の場所バレてそうやんなあ。
こんなことしてて、意味あるんかな、何か。
恐怖と疲労でよく分からない感情のまま、特に買うつもりのないお菓子コーナーを物色していると、ポケットの中のスマホが鳴った。
『あ、……もしもし？』
正「もしもし？今仕事終わってんけど、Aどこおる？」
『あ〜……えっと、コンビニ、』
正「何か欲しいもんあった？俺買って帰るけど」
『うーん……大丈夫、ありがとうね』
良規くんの声を聞くと、やっぱり落ち着く。
このまま「助けて」って言いたいところだけれど、迂闊に彼の名前を呼ぶわけにもいかない。さっきから、少しずつ距離が近付いてきてる気がするし……下手したら彼と会うことがバレてしまうかもしれない。
もし写真を撮られて、バラされたら？
私はいいけど、良規くんに迷惑がかかってしまう。そんなの絶対に嫌だ、隙を見せるわけにはいかない。
『……ごめん、今日、会われへんかも、』
一か八か、勢いよく走り出した。
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流星(プロフ) - ゆきさん» ゆきさん、コメントありがとうございます(^_^)本当ですか！嬉しいです〜！中々詳しくは書けませんでしたが、ちょっとだけリアクションも書いてみたのでお楽しみください(^_^) (2022年9月12日 22時) (
レス) id: e764027ef8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 更新ありがとうございます！！誌面見たメンバーの反応とから色々想像してしまいました…！！もうすごいリアルできゅんきゅんしてます！ (2022年9月3日 7時) (レス) id: 65e54d60d7 (このIDを非表示/違反報告)
流星(プロフ) - 永瀬れみさん» リクエストありがとうございます！承知いたしました(^_^)更新いたしますので、暫くお待ちくださいね！ありがとうございます(^_^) (2022年7月12日 23時) (レス) id: e764027ef8 (このIDを非表示/違反報告)
永瀬れみ(プロフ) - いつもドキドキしながら読んでます。リクエストお願いできたらと。ストーカーか襲われそうになるシーンみてみたいです！正門くんなかなか連絡つかない感じで。もしできたらお願いします！ (2022年7月7日 5時) (レス) id: 6b11212a22 (このIDを非表示/違反報告)
流星(プロフ) - ふうさん» ふうさん、コメントありがとうございます！そして本当にたくさんのアイディア、助かりました…（ ; ; ）意味もしっかり捉えつつ、少しでも良いお話が書けるよう頑張ります！これからも応援よろしくお願いいたします！(^_^) (2022年6月25日 16時) (レス) @page29 id: e764027ef8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：流星
| 作者ホームページ：https://twitter.com/sst__05
作成日時：2022年6月1日 1時
