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貴方.
『……ん、』
ホテルのベッドより少し硬いマットレスの上で、目を覚ます。私に掛けられた布団はほんのり温かくなっていて、それなりに長い時間眠っていたことを知る。どこだろう、なんて辺りを見渡すと、「起きた？」と聞き慣れた優しい声。
『かずやくん……』
和「怖かったなぁ、いきなり倒れて。まだ気持ち悪い？」
『……ちょっとだけ』
和「そやんなぁ、そう簡単には治らんよな。暫く寝とき？」
『でも、次の仕事、』
ゆっくりと起き上がった私の手を、和也くんが握る。途端にぽかぽかと温もりを持つそれは、恐らく彼の体温で。にぎにぎと確かめるように触れられて、少しずつ呼吸が楽になるようだった。
和「大丈夫よ、ちょっとスケジュールずらしてもらってん。一時間くらい寝て、そこから移動しよな」
『……ごめん、私のせいや』
和「しんどいんは誰も悪くないで。皆も今ゆっくり出来てるし、もしかしたら俺が体調崩してたかもしらんやん、」
「今回がAやっただけ」と笑う和也くんは、本当にどこまでも優しい人だ。堪えきれずに溢れた涙も、彼の指で拭われてしまう。私の一言一言、全てを肯定して、優しく包み込んでくれる。たまらなく不安だった心も、少しずつ軽くなるようだった。
繋いだままの手を、そっと優しく引き寄せる。和也くんの腕の中で、彼の穏やかな鼓動を感じた。
『……あったかいな、和也くん』
和「せやろ？いくらでも温めたるから、もう泣かんとってや。笑顔のAが好きやねん、俺」
『ふふ、』
和「あ、笑ってるやん！俺めちゃくちゃ本気やで？」
『……うん、ありがと』
しんどい気持ちも、涙も、和也くんは笑顔に変えてしまう。太陽みたいな人だから……そんな彼がリーダーで良かったと、日常のひとつひとつの瞬間にそう思う。和也くんの肩に顔を埋めると、「A」と背中を優しく叩かれた。
ゆっくりと離れれば、彼は少し乱れた私の髪をそっと整えてくれる。お礼を伝えようとすれば、ふわりと掠める香水の甘い匂い。
『……へ』
和「Aが良くなるように、おまじない？」
「あかんかったかな」と笑う和也くんの顔は真っ赤で、私と全く同じ表情をしていた。頬に残る柔らかい感触と、未だに焼き付いて離れない甘ったるい香り。
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美雨 - こんばんは(*^^*) 夜分遅くにすみません｡｡｡ 物語読んでいて気が付いたのですが｡｡｡ 53.呑まれるなのここの台詞 高「うーん……もうちょっと待とや。まずマネージャーさんに確認するわ」 これ正しくはもうちょっと待とうやではないんでしょうか？ (2022年8月14日 1時) (
レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
流星(プロフ) - 涼杜兄妹さん» コメントありがとうございます！西畑くん大人気ですね〜！これからもどきどきしてもらえるようなお話を目指しますので、どうぞよろしくお願いいたします(^_^) (2022年4月20日 20時) (レス) id: e764027ef8 (このIDを非表示/違反報告)
涼杜兄妹(プロフ) - わぁー！！！大ちゃんの攻めうれしいです！！！これならも大ちゃんに翻弄されちゃうの楽しみにしてます！！！ (2022年4月17日 23時) (レス) @page44 id: a89c13a921 (このIDを非表示/違反報告)
流星(プロフ) - ゆかがやさん» ゆかがやさん、コメントありがとうございます！フラグが立ってしまう可能性のあるお話は厳しいのですが、その二人のもう少し糖度高めなお話が書けるように頑張ります！お応えできず申し訳ないです（ ; ; ）今後ともよろしくお願いいたします！ (2022年4月17日 0時) (レス) id: e764027ef8 (このIDを非表示/違反報告)
流星(プロフ) - ゆうゆさん» そうなんですね！短編の方読ませていただきました(^_^)長尾くんの「耳元で」という回が好きです！またじっくり読ませていただきますね〜！ありがとうございます！お互い頑張りましょうね☺️ (2022年4月17日 0時) (レス) id: e764027ef8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：流星
| 作者ホームページ：https://twitter.com/sst__05
作成日時：2022年3月16日 2時
