15. 女の子 ページ15
貴方.
『……はぁ、』
何とも言えないお腹の痛みと、治まりそうもない吐き気に頭痛。どんどんネガティブになる思考回路を必死で立て直して、ダンスレッスンに励む。皆揃って踊れることなんてもうあまりないし、やれるときに詰め込んでおきたかった。
朝ホテルにいたときからずっと不調だけど、こんなのは毎月のことだし。今月が特にキツいだけで、何も耐えられないわけじゃないんだから、そう言い聞かせる。
流「A、顔色悪いで？休んどかんでええの？」
『ううん、平気。ありがとうな』
流「俺は全然ええけど、」
「しんどいやん、絶対」と眉を八の字にした流星は、不安そうに私の顔を覗き込む。月に一回のペースでこうなっているとは言え、どういうものなのか知らない皆からすれば、未知の病気みたいなものだ。しっかり「大丈夫」と説明しているけれど、伝わっているかも怪しい。
重い体を引きずって、次のステップの練習へ。大きな鏡に向き合うと、「おい」なんて手を引っ張られた。
『……あれ、丈くん。どしたん？何かあった？』
しかめっ面の丈くんは、私の手を握ったまま「そんなんで続けんなや」と呟いた。音をかけて練習していた皆にも聞こえたらしく、レッスン場の空気がピリッとする。
見かねた大ちゃんが「丈くん」なんてフォローに入るけれど、どこか怖い顔をした彼が止まることはなく。
丈「やから、しんどいんなら帰れ。やってても意味ないねん」
大「そんな言い方ないやろ、」
丈「言い方とかちゃうねん。ほんまのこと言ってるだけや」
私の腕を掴んだ丈くんは、スタジオの入り口まで引っ張る。他のメンバーは明らかに不安そうな顔をするけれど、当事者である私は然程戸惑っていない。……何でかって、それはまあ、これも全て丈くんなりの思いやりって分かってるから？上手く言えないけれども。
引っ張る力も優しかったし、最後に私を見た目も同じようで。「後で行く」とこっそり伝えてくれた彼に、静かに頷いてホテルに戻った。
『……丈くん、優しすぎて心配なるわ』
私だけが彼の優しさを知っていればいいとも思うけれど、それだと丈くんばかり損な役回りになってしまう。それもそれで何だかなあ……
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流星(プロフ) - 美雨さん» 全て見透かされていると言うニュアンスのため、「そんな私も」という表現にしております。ご了承ください。 (2022年8月12日 2時) (
レス) id: e764027ef8 (このIDを非表示/違反報告)
流星(プロフ) - 美雨さん» 個々で感じ方が変わってくると思いますので、ご了承ください。また、こちらのお話はメンバー全員が出てくるように書いていますので、偏りはあったとしても、西畑くんのこともちゃんと書いております。良ければもう一度読んでいただけると分かるかと思います。 (2022年8月12日 2時) (レス) id: e764027ef8 (このIDを非表示/違反報告)
流星(プロフ) - 美雨さん» たくさんのコメントありがとうございます。文面についてですが、私自身が自然だと感じる関西弁を意識しているため、文章で読むニュアンスより、口語でのイントネーションなどのイメージを大切にしております。 (2022年8月12日 2時) (レス) id: e764027ef8 (このIDを非表示/違反報告)
美雨 - また続けてのコメントですみません｡ これ正しくはそんな私をではないんでしょうか？ (2022年8月12日 1時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
美雨 - 続けてのコメントですみません｡｡｡ 物語読んでいて気が付いたのですが｡｡｡21.のここの部分そんな私もお見通しなのか、大ちゃんは「名前」と私を呼んだ。 (2022年8月12日 1時) (レス) @page21 id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
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