121.( Yuri.C )request ページ21
貴方.
『……何か怒ってる?』
知「別に。怒ってなんかないけど?ちょっとイライラするだけ」
『それを怒ってるって言うのよ……』
さっきまで隣り合って仲良くソファに座っていたのに、ぷいっとそっぽを向いてしまう侑李。恐らく私が彼の機嫌を損ねてしまったのだと思うけれど、原因が分からない……「謝るから教えてよ」と彼の肩に触れれば、そのままパシッと手を掴まれる。
知「理由も分かんないのに謝ろうとしないでよ」
『う〜……手厳しいなあ。理由聞いて、納得したら謝るから。ね?』
知「……それなら良いけど」
『けど?』
知「こっち見ないで聞いて」
よく分からないお願いだったけれど、とりあえず「分かった」と頷いておく。一度怒らせちゃったんなら、とことん言うことを聞いておくべきだろうから。そう自分を納得させながらも、侑李の方を向くのではなく、足元へ視線を落とした。
知「……また何回も可愛いって言ったでしょ」
『へ?……あ、うん。言ったね、可愛いから』
知「それが嫌なの、……もう可愛いって言われたくない」
『……ん?可愛いって言われるの嫌がってなかったでしょ?私からも、メンバーからも』
知「もうAは他のメンバーとは違うから」
『え?』
それはどういう意味で……顔を見てそう聞きたかったけれど、ここで言うことを聞かなかったら逆に長引きそうだから、ぐっと堪える。どこか不安そうな侑李の声色は、かなり長い付き合いだけど初めて聞いた気がして。
知「……Aは知らないだろうけど、男って可愛いって言われるの嫌なんだよ」
『あ、そういう……』
知「他の女の子からなら良いよ。それが僕の役割だって分かってるし」
『うん?』
知「好きな人に可愛いって言われて、そんな素直に受け入れられないでしょ」
『……は?!』
ぐるん、と思いっきり振り向いてしまった。そこにいたのは、さっきまでの怒った顔の彼じゃなくて、したり顔で私を見やる侑李だった。私が動揺して顔を上げるところまで想定内だったのか、余裕そうに微笑む。
知「あーあ、こっち向くの禁止って言ったのに」
『いや、そんな、無理でしょ?!』
知「約束は約束だからね。……ね、分かったでしょ?可愛いだけの僕は、もうどこにもいないの」
……どうしよう。顔が熱くて、胸が苦しい。
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流星(プロフ) - mizuiroさん» mizuiroさん、お久しぶりです!( ; ; )コメントの返信まで遅くて申し訳ないです…!本当にマイペースな上に時差も半端ないですが、のんびりツアーの話も更新できたらなと思ってます!気長にお待ち頂けると幸いです( ; ; )いつも本当にありがとうございます! (4月19日 23時) (レス) @page28 id: e764027ef8 (このIDを非表示/違反報告)
mizuiro(プロフ) - 久々の更新嬉しいです...!!! (1月30日 23時) (レス) @page28 id: 29b3887541 (このIDを非表示/違反報告)
流星(プロフ) - ゆるりんちょ。さん» ゆるりんちょさん、コメントありがとうございます!お待たせしてしまい、本当に申し訳ないです…( ; ; )緩いペースではありますが、今後ともよろしくお願いいたします! (2022年12月26日 20時) (レス) id: e764027ef8 (このIDを非表示/違反報告)
流星(プロフ) - mizuiroさん» mizuiroさん、いつもありがとうございます!( ; ; )お待たせしてしまい申し訳ありません( ; ; )ネタが浮かび次第、細々と更新していきますね…! (2022年12月26日 20時) (レス) id: e764027ef8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆるりんちょ。(プロフ) - こちらの小説が大好きでもう何回も読み直してます!また更新されるのを待ってます!! (2022年11月29日 2時) (レス) id: 0f7a58df20 (このIDを非表示/違反報告)
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