98. 君へ贈る愛の言葉 ページ48
貴方.
涼「何でも嬉しいよ、Aちゃんがくれるなら」
涼介の優しい言葉が、頭の中をぐるぐると駆け巡る。……正直そういうのが一番困るんだよなあ、とは言えず、彼の優しさに甘えて好きにさせてもらうことにした……けれど。
彼の好きなブランドや、ゲームにまつわるグッズを見に行っても、中々答えが出ない。……それもそのはず、もう出会ってから何回目の誕生日なんだろうか。付き合い始めてからは初めてなわけだけど、だからこそ悩むというか。
『私しかあげられないものって、何だろ……』
指輪やネックレス、ピアスなんかも良いけれど……言ってしまえばいつでもプレゼントしてあげられるものではある。付き合う前なら良かったのかもしれない。彼女という立場になって、どうしたら涼介に喜んでもらえるのか、それをひたすら考えるようになった。
今日は7とBESTに分かれての撮影の日で、今の楽屋には私と侑李しかいない。最近忙しい涼介は別仕事で遅れていて、裕翔はBESTの楽屋へ遊びに行っている。
知「……でっかい独り言だねぇ。まだ悩んでるの?」
『うん……答え見つかんなくて。侑李ならどうする?』
知「僕は無難にアクセサリーとか……涼介が好きそうなものにしたら良いじゃん」
『それはそうなんだけどね、』
いつも幸せにしてもらっている分、私もそれなりのお返しがしたい。そう思うのは自然なことだけど、肝心のお返しが何なのか分からなくて……
知「……そもそもさ、自分にしかあげられないものって、この世にはなくない?」
『うっ……そうなんだけどさぁ、そうなんだけど〜……』
知「既製品なら無理でしょ」
『……手作りってこと?』
知「まあ、分類的には?」
侑李はスマホをテーブルに置いて、ペットボトルに残っていた水を流し込んだ。いつものようにそれを潰して、ゴミ箱へと放り込むと、「オンリーワンなんてナンバーワンより難しいよ」と呟いた。
知「手作りもいいけど、もう自分あげちゃうとか」
『……はい?』
知「どう解釈するかはAの自由だけど、まあこれも一つの手だね。私がプレゼントってやつを、もう少し深く考えてみたら?」
典型的な少女漫画のカップルが思いつきそうな、いかにもなプレゼントだけど……私の解釈次第で、もしかしたらロマンチックなものになるのかも?
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流星(プロフ) - りーさん» りーさん、コメントありがとうございます。本当にお待たせしてすみません…( ; ; )楽しみにしてくださるお気持ちに応えられるよう、私なりのペースではありますが、今後も頑張ります。どうぞよろしくお願いいたします! (2023年2月4日 3時) (レス) id: e764027ef8 (このIDを非表示/違反報告)
流星(プロフ) - ちゅんさん» ちゅんさん、コメントありがとうございます。いつまでも応援してくださる方がいて、私は本当に幸せ者です( ; ; )お待たせいたしましたが、細々と続けて参りますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします! (2023年2月4日 3時) (レス) @page50 id: e764027ef8 (このIDを非表示/違反報告)
りー - 更新楽しみに待ってます…! (2022年8月29日 20時) (レス) id: 6a01619271 (このIDを非表示/違反報告)
ちゅん(プロフ) - 久しぶりの更新嬉しかったです!この作品とっても大好きです!!これからも応援してます!!! (2022年5月9日 23時) (レス) @page50 id: 1fdd2ab3eb (このIDを非表示/違反報告)
流星(プロフ) - りーさん» りーさん、いつもありがとうございます!有り難いお言葉すぎます( ; ; )そうですね、そろそろメンバーにバレてもおかしくないですよね…(笑)入念に計画しようと思います!これからもよろしくお願いいたします! (2022年3月13日 0時) (レス) id: e764027ef8 (このIDを非表示/違反報告)
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