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80. 温もりを分けるように ページ30

貴方.



『……さ〜む、』




はぁっと息を吐いて、指先を擦る。こんなのは気休めでしかないけれど、この季節は意味もなくこうして暖をとってしまうものだ。一瞬だけ温かくなった指先は、すぐにひんやりと冷えていった。

段々と冬に向かっていく中、外での撮影は結構きつい。分厚いベンチコートを羽織っても寒いなんて……




涼「ふふ、Aちゃん、鼻赤いね」

『あ、涼介』

涼「寒い?」

『めっちゃ寒い』




さっきまで皆と楽しそうに笑っていた涼介は、私のそばへやって来ると「風邪引かないでね」なんて眉を下げて笑った。こういう撮影のときは、二人でいても何も言われないから気が楽だ。

もっとも、私たちが二人になれるのは、裕翔と侑李が気を遣ってくれているからで……




涼「Aちゃんって末端冷え性だもんねぇ。……手、貸してみ?」

『んん〜?……あ!あったかい!』

涼「ふふふ、カイロであっためてんの」

『最高じゃん……』




私の手をにぎにぎと弄ぶ涼介は、目を細めて「こんなに堂々と手が繋げるなんてね」と笑った。それもそのはず、大切なメンバーと信頼できるスタッフさんしかいない空間だから、いつも通りでいられるんだよね。

決定的なことは出来ないにしても、こういうふれあいは許されるというわけだ。




『……でもね、JUMPが皆仲良しで良かったな〜って思うよ』

涼「ん?」

『涼介とこうやって遊んでても、不思議に思われないもんね。他の皆ともこんな感じだし、』

涼「……あ〜、確かに。普通だもんね、これが」




するりと持ち上げて、指と指を絡める。涼介は、「俺は妬いてるけどね」と意味ありげに笑って、私の手をそのままポケットに入れてしまった。外から完全に見えなくなった手と手は、恋人繋ぎに変わる。




涼「……手、熱いね」

『仕方ないじゃん……涼介が子供体温なんでしょ?』

涼「どうかなあ、もうどっちの温度か分かんなくなっちゃった」

『……いじわる、』




乾いた笑みを溢した後、「ごめんね」と甘い声で囁くものだから……怒れるわけがないんだよなあ。ほんとずるいや。

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流星(プロフ) - りーさん» りーさん、コメントありがとうございます。本当にお待たせしてすみません…( ; ; )楽しみにしてくださるお気持ちに応えられるよう、私なりのペースではありますが、今後も頑張ります。どうぞよろしくお願いいたします! (2023年2月4日 3時) (レス) id: e764027ef8 (このIDを非表示/違反報告)
流星(プロフ) - ちゅんさん» ちゅんさん、コメントありがとうございます。いつまでも応援してくださる方がいて、私は本当に幸せ者です( ; ; )お待たせいたしましたが、細々と続けて参りますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします! (2023年2月4日 3時) (レス) @page50 id: e764027ef8 (このIDを非表示/違反報告)
りー - 更新楽しみに待ってます…! (2022年8月29日 20時) (レス) id: 6a01619271 (このIDを非表示/違反報告)
ちゅん(プロフ) - 久しぶりの更新嬉しかったです!この作品とっても大好きです!!これからも応援してます!!! (2022年5月9日 23時) (レス) @page50 id: 1fdd2ab3eb (このIDを非表示/違反報告)
流星(プロフ) - りーさん» りーさん、いつもありがとうございます!有り難いお言葉すぎます( ; ; )そうですね、そろそろメンバーにバレてもおかしくないですよね…(笑)入念に計画しようと思います!これからもよろしくお願いいたします! (2022年3月13日 0時) (レス) id: e764027ef8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:流星 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2021年9月24日 1時

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