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貴方.
「あ〜……うん。A、」
『はいっ』
「卒業おめでとう」
一郎太が渡してくれたのは、かすみ草の花束だった。ほんのりブルーに染まっているそれは、初めて見るなあ……所々に小さなお花が散りばめられていて、とっても可愛らしい。
『わあ……可愛い！』
「……気に入ってくれたか？」
『もちろん！ありがとう！』
「わっ、と」
花束が傷付かないように、少し遠慮して一郎太に抱きつく。外だから遠慮しようとか、人目を気にしてだとか……色々考えたけど、今は飛び付かずにいられなかった。
一郎太からはお花の匂いがして、守くんの言った通り、たくさん悩んでくれたことが手に取るように分かった。
「……あと、A。お前が喜ぶかは分からないし、自己満足かもしれないけど」
『ん？』
「ずっと保管してたんだ、誰に渡すのも違う気がして……」
ゆっくりと一郎太から離れる。「良いタイミングだから」なんて私の手のひらに乗せられたのは、間違いなく雷門高校の男子制服についているボタンで……これはもしや、
『第二ボタン……？』
「……28になるまで持ってたのも恥ずかしいけど、察してくれよ？」
『え、うそ、え……！もう誰かに渡しちゃってると思ってた！』
微笑ましそうに私たちを見守る守くんたち、「良かったじゃん」なんて笑う霧野。……どうしよう、ほんとに幸せ。まわりから見ればどうでもいいかもしれない私の願いを、一郎太は叶えてくれたんだ。
「お前以外に渡したんじゃ意味ないと思ったんだよ。……受け取ってくれるか？」
『うっ、受け取るに決まってるじゃん……！ええ……うそ……』
「好きな人から第二ボタンをもらう」
ちっぽけでありふれた願いだったけど……こんなに嬉しいなんて。それがまた一郎太の第二ボタンというのが、嬉しくてたまらなかった。
.
全国の卒業生の皆様、ご卒業おめでとうございます！
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須芽 - 3年くらい経つけど、ほんっともう最初から最後まで微笑ましかった……😌😌いいね、こういうストーリーも。どんどん幸せになってくれたらなぁって思う！ (11月18日 17時) (
レス) @page36 id: 9e9ee07bc0 (このIDを非表示/違反報告)
流星(プロフ) - 陽毬さん» はじめまして〜！胸キュンを目指して書いているので、そう言って頂けてとても嬉しいです（ ; ; ）これからもよろしくお願いします！ (2021年2月27日 21時) (レス) id: e764027ef8 (このIDを非表示/違反報告)
陽毬(プロフ) - キュンキュンが止まりませんでした！更新楽しみにしてます！！ (2021年2月19日 14時) (レス) id: 7fb19f5638 (このIDを非表示/違反報告)
流星(プロフ) - りんさん» りんさんはじめまして！ここにも同志様がいて嬉しいです！これからも一緒にイナイレを愛でましょう（笑） (2021年2月15日 23時) (レス) id: e764027ef8 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - この小説とても好きです！！自分もイナイレに再熱したので仲間がいて嬉しいです！^_^ (2021年2月15日 6時) (レス) id: 6469d50b4b (このIDを非表示/違反報告)
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