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Aside
らしいといえばらしいのかもしれない。
現れた彼はびしょびしょだった。
A｢ど、どうしたの、龍我くん。｣
龍我｢いや、Aちゃん傘持ってないんじゃないかと思ってっ。｣
A｢もしかして、走ってきたの、？｣
龍我｢俺、レッスン終わったの8時だったからっさ、。｣
8時……。
龍我｢Aちゃんのバイト終わりも8時でしょっ？｣
A｢えっ、なんでそのこと……。｣
龍我｢藤井くんが言ってたからっ。｣
藤井くんは本当になんでも知っている。
もしかしたら、私と雄登のことだって……。
龍我｢これっ、つかってっ！｣
龍我くんは指していた傘を私に渡す。
A｢えっ、でもこれ……。｣
龍我｢さっきコンビニで買った！だからあげる！｣
A｢龍我くんは？？｣
龍我｢あー、俺はね……｣
A｢……やっぱ返すよ。笑｣
龍我｢いや本当に大丈夫！もうこんな濡れちゃったし！笑｣
A｢傘さしてたのに、どうしてそんな濡れちゃったの、？笑｣
龍我｢Aちゃんに渡すことしか考えてなかったから、多分自分に向けて傘さしてなかったと思う！笑｣
天使のように無邪気に笑う彼に思わず心が掴まれそうになった。
傘を受け取るか、受け取らないかで話は続いて
結局、私が"借りる"という形で話はついた。
A｢ごめんね、必ず返すから。｣
龍我｢返さなくても全然いいけどね。｣
A｢今度改めてお礼させて、なんでも奢るしなんでもするから。｣
龍我｢本当？？……あっ！！じゃあさ！！！｣
龍我｢俺とデートしてよ！｣
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作者名：森野なつめ | 作成日時：2021年1月1日 23時
