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作間side
もしかしてと思い、お店の外をみると多分俺を追っかけてきたであろうファンの子たち。
にしてもさ………
作間「随分面白い聞き方ですね。笑」
A「………あっ、ごめんなさい!あの、こういうこと聞いちゃいけないっていうのはわかってるんですけど……。」
慌てた様子の彼女はいままで見てきた女の子たちの中で1番と言えるほど可愛くて。
作間「芸能人なんです、俺。」
自分から白状してしまった。
A「やっぱり……。」
作間「迷惑かけちゃってすいません。」
A「あの、よかったらなんですけど、」
A「お店のトイレの奥に従業員専用口っていうのがあって……。そこ、駅の近くの抜け道に繋がってるんです。」
作間「え??」
A「よかったら、そこから出てください。」
思わず驚いてしまった。
今まで芸能人だからといって優遇されたことなんてなかったから。
A「お待たせしました。ミルクティーです。」
彼女は何事もなかったかのように、俺にミルクティーを渡す。
作間「あのっ、「お疲れ様です。お仕事頑張ってくださいね。」」
多分この瞬間、俺の中でなにかがグッと彼女に掴まれたのだと思う。
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作者名:森野なつめ | 作成日時:2021年1月1日 23時