幼馴染と歌ってみた ２

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看護師「Aさーん、どうぞー！」



貴「はい」









　


　あの後、..俺が戻ってから志麻くんは何も聞かないでいてくれた。
　そのままカラオケはお開きになった、けど




　

貴「(志麻くんにはバレちゃったかなぁ)」






医「あ、Aじゃん。どうした？声調子悪い？」



貴「いや、声は平気。..目がさ」



医「ん、診せてみ？」




　
　この、気さくに話しかけてきてるのが
　俺が入院してる時からの担当医。


　

医「んー...カラコン取っても？」



貴「ん。」



医「おっけー...ちょっと、こっち座って此処見てて」




　言われた通り、そこを見る。


　といっても、ぼやぼやと黒いモヤのかかった世界が広がるだけだが。



医「真ん中、何が見える？」



貴「..りんご」



医「じゃあ、右は？」



貴「...？ なんかある？」



医「んー...分かった、今日はもう大丈夫。カラコンは極力しないで、普通のコンタクトも。どうしてもコンタクトじゃなきゃ駄目な時は目薬を６時間に一回。いいね？」




貴「へーい...次、いつ？」



医「来週かな。でも今以上酷くなったら来ること。」





　



　
　病院を出て、ふー...と息を吐く。





　今日は皆、冬コミに行ってるはずだ。
　それが終わればさかさかは帰るだろう。





　
　なんとか、バレない様にやり過ごせるかな。



　

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