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*
口の中に広がる
ほんのり桜の風味のするキャンディを舌で転がす。
頬にはいまだに彼の手に包まれたままだけど。
その大きくてあたたかな、
そして、
ちょっとかさついた手のひらの感覚。
すっぽりと包み込まれて、安心する。
いつまでもそうしていたいと思った矢先、
するりと手を離されて、
とんでもない喪失感に襲われる。
そんな自分がとても欲深く感じて、
彼のことを直視できない。
ふらふらと視線を泳がせていると、
彼のまっすぐな瞳につかまる。
「いってきます」
何のことか、全然わからないけど。
瞳に宿る
揺らめく炎が見えた気がして。
「いってらっしゃい？」
反射的にそう答えてしまう。
どこか遠くにでも行ってしまうのかな。
今日の答え合わせは、
しないの？
頭の中が、
今まで以上に祐希くんとのことでいっぱいになる。
胸の奥からこみ上げる思いは、
瞳からこぼれてしまいそうになるから。
必死で何気なさを装う。
「気を付けていってきてね？」
なんて、
分からないまま必要以上におどけて見せれば。
「ん。気を付けるね。」
そう言って笑う祐希くんは、
いまままで見た中で一番大人っぽくて。
胸の奥の恋心が、
変わってしまいそうな予感がした。
暦の上では三月でも、
未だ肌寒く、
桜のつぼみもほころばない。
それでも、
色づき始めたそれは、
私の中に芽生え始めた
恋とは違う思いに似て。
あともう少し、何かで満たされれば、
あっという間に花開いてしまいそうだな。
なんて、
ひとり
思った。
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yu-ri(プロフ) - もるきろくんさん» コメントありがとうございます！気に入っていだけて嬉しいです💕励みになります🥰更新頑張ります！ (2023年1月24日 13時) (
レス) id: b9365aa7af (このIDを非表示/違反報告)
もるきろくん - いつも楽しませてもらってます！これからも頑張ってください！ (2023年1月24日 13時) (レス) id: afbd0715cd (このIDを非表示/違反報告)
yu-ri(プロフ) - あや🤍さん» コメントありがとうございます！おまたせしてしまってごめんなさいm(_ _)mお話準備中ですので、今しばらくお待ちくださいませ！更新頑張ります！ (2023年1月3日 12時) (レス) id: b9365aa7af (このIDを非表示/違反報告)
あや🤍 - 更新まってます！ (2023年1月3日 12時) (レス) @page11 id: ff354b7dbe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yu-ri | 作成日時：2022年11月24日 17時
