龍神さんと。3

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国内で販売されてるコスメなら

なんでも手に入るんじゃないかってくらいの


コスメショップ。





もはやショップと言うよりはモール。





来てみたかったんだよね〜。


楽しみ！






なんてワクワクしながら入ったのに。






「うぉ…、すげぇ…」

「だから言ったじゃん。外で待ってなって」

「いや、おもしろいから良いわ。ついてく。」





って言ったくせに。





「うわ、これなに？」


とかさ、


「え、たっか！」


とか、




うるさいのよ。





ついてくるならもっと静かにしなさいよね。






「あ、これ。」

「…なによ、もう、あんたちょっとうるさ…」




「かわいくない？」


「…かわいい、ね。」






彼が手にしてたのは、

私が探してたリップじゃなかったけど。






「ケースもかわいいし、色も、ほら」





サンプルを私の唇のあたりにかざして、

片目を瞑る。






「ん、似合いそうじゃん」







不覚にも。











ときめいてしまった。










小川のくせにかっこいい、



なんて思ってしまった。









いかん。




いかんいかん。







私はそこらの女子とは違うんだから。



目線もらってきゃーきゃー言ったりしないんだから。







「どうする？買う？」



まって、まだ心臓がドキドキして、返事できない。



「買わないの？」



いや、畳み掛けるように言わないで。



「そっかぁ…」





まって、まぁ、まて、おちつけ、







主に私。














「じゃ、俺が買ってやるよ」













私はついに、


耳までおかしくなったに違いない。








眼の前のこのオトコが




なんて言ったのか、







確かめなければならない。

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