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「えんきょり…むりなんだった…」
今までのふんわりした空気は、
急に凍り付いてしまって。
「祐希くんのこと、好きだけど。
遠距離は、無理」
ゆるゆると首を横に振るAちゃん。
その瞳は俺を通して
何処か別のところを見ているようだった。
「会いたすぎて苦しくなるし、
わがまま言って困らせると思うから」
その表情は、
ここ数日の彼女の姿からは想像もつかないくらい切羽詰まっていて。
「…ゆうきくんには、
嫌われ、たくない…」
過去、それが彼女を苦しめたんだろうと、分かる。
「…だから、ごめんなさい、私…」
うっすらと涙を浮かべなが言い募るのが
悲しくて。
彼女を苦しめた存在がいたことが
悔しくて。
「Aちゃん、俺、」
上手い台詞なんてちっとも思い浮かばないけど、
「俺、頑張るから。
Aちゃんが安心するように
何でもするから。」
不安げに揺らぐ瞳を見据えて、
精一杯の想いを伝える。
「ずっとはそばにはいられないけど、でも、」
会いたいと思うのも
恋しいと焦がれるのも
全部全部あなたが初めてだから。
手放すなんてもう、無理で。
「毎日、好きって伝えるから。」
その髪に、指に、唇に。
もっともっといろんなところにだって、
触れて、互いの熱を分け合いたい。
この、生まれて初めての感情を、
なかったことになんてしたくない。
「ちゃんとあなたを、守るから」
瞬きとともに
あなたのきれいな瞳から一粒こぼれた涙を、
できうる限りの優しさで、
唇でそっと、すくいとる。
あなたが抱えているだろう悲しみも
吸い取ってしまえますようにと祈りながら。
「いつだって全力で、
Aちゃんのことを
愛すから。」
小さく震える頬を
両手でそっと包みこんで。
「だから、お願い。
チャンスをください。」
下手したら陳腐に聞こえるその台詞に
ありったけの思いを込めて。
あなたが経験してきた恋愛。
そのどれよりも、
熱く、
強く、
その心を包みこんでみせるから。
「Aちゃん、俺と、付き合ってください。」
そのことばは、
ゆっくりとこちらを見つめ返すあなたに、
届いたと
信じたかった。
【スーパーシートのきみ fin.】
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yu-ri(プロフ) - みゆきさん» 最後までお付き合いくださりありがとうございました！結婚報告！仲間との交流を殆ど書かずに終わってしまいました😅どんな反応するんでしょうね🤭 (12月28日 11時) (
レス) id: b9365aa7af (このIDを非表示/違反報告)
yu-ri(プロフ) - 純恋さん» お読みいただき、また、コメントまでくださりありがとうございます♡きゅんきゅんしていただけたと聞くと、また頑張れそうです✨ありがとうございました♡ (12月28日 9時) (レス) id: b9365aa7af (このIDを非表示/違反報告)
みゆき(プロフ) - 完結おめでとうございます…!!距離の詰め方がエグい(笑)14さんの最高に素敵なお話有難うございました!!2人の雰囲気が甘々で焦れったくて()どうなるんだろうとドキドキしながら拝読させていただいておりました。結婚報告したときの周りの反応がとても気になります……笑 (12月27日 21時) (レス) @page44 id: a1eeb53a08 (このIDを非表示/違反報告)
純恋(プロフ) - ステキな作品ありがとうございました‼️これがいちばん好きで、キュンキュン💕しながら、更新を楽しみにしてました！また他の作品もよろしくお願いします‼️💖 (12月27日 19時) (レス) @page44 id: 43094004e0 (このIDを非表示/違反報告)
yu-ri(プロフ) - ネオンライトさん» ご指摘ありがとうございます。修正いたしました。 (12月19日 20時) (レス) id: b9365aa7af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yu-ri | 作成日時：2023年11月16日 11時
