スーパースターのきみ

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部屋に満ちた濃密な甘い空気。





いやじゃないと答えたあなた。










それなら、もう、


俺のものにしてしまっていいよね？












つま先立ちをしてる彼女の足の間に、


自分の片足を滑り込ませる。






おそらく完全につま先は浮いてるだろう。





びくん、と彼女の体が大きく跳ねると同時に



切ない啼き声も





さらに湿度を増すから。








その瞬間、



捕まえた



と直感した。








布越しに伝わる彼女の体温や



至近距離で感じる吐息から、






彼女が上り詰めてしまいそうなのが分かる。








きっと、




俺の高くなった体温も、


質量の増した存在も、





気付かれてるだろうけど構わない。












「好きだよ、好き、Aちゃん、」







熱に浮かされたように言い募るけれど。






再度始まった甘い刺激に翻弄されるように、




彼女の目は


ふわふわと彷徨っていて。






それでも、ちゃんと、伝えたいから。







指を絡めていた手をほどいて、


その両ほほをそっと包み込む。






「Aちゃん、ちゃんと、俺を見て？」








でも、




切なそうに肩で息をする彼女を



休ませるつもりもなくて。










今度は





そのかわいらしい耳に、


白く魅力的な首筋に、





手を滑りこませる。








手や指よりももっと




直接的な刺激に


彼女の啼き声は一層甘さを増す。







「ぁ、んぁ、」


「ねぇ、聞いてる？」








耳たぶを軽くきゅう、とつまんだり。


首筋をねっとりとなであげたり。








全力で啼かせにかかってるのに、



返事なんてできるわけないよね。









そんなことわかり切ってるのに。







「Aちゃん、

　



　好きだよ。








　…聞こえた？」









返事にならない


その啼き声を堪能して。









期待以上の反応に、




もっと、もっと、と



その先の彼女を見たくなる。







「Aちゃんは？



　俺の事、




　どう思ってるの？」








指を、


耳を、


首筋を。





こうやってくすぐるだけで


切ない喘ぎ声をあげる彼女が、





俺のことをどう思ってるかなんて明白なのに。







それでも、



どうしても、









彼女の口からききたくて。












追求を、


やめることができなかった。

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