スーパースターのきみ

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「…へへ、顔、ぐちゃぐちゃで、ごめん。」



なんて言いながらビデオに切り替えれば、







申し訳無さそうに眉毛をハの字にした、



かわいくてかわいくて愛おしい人が目に映る。








『俺の方こそ、ごめ「謝らないで？」




もう


謝罪の言葉は聞きたくなくて遮れば、



びっくりした瞳と目が合う。






「祐希くんは、私とこんなふうになったの、

　
　悪いと思ってるの？」




『…、え…、と、その、』








最初はあんなに






恋愛強者ですけどなにか？






ってグイグイ来たくせに、












いざ付き合いはじめたら




こんなにシャイな所見せられて。










振り幅が大きすぎて




本当に、沼。










最初はこう…、



the 石川祐希！



を全面に出しまくってたよなぁ…。







かっこよくて、


色っぽくて、




そのくせ爽やかで。









なのに今は



こうして庇護欲をかりたてるかわいさで

心臓狙い撃ちしてくるなんて思ってもみなかったよね。







かっこよくてかわいい、は、



大正義なんだよなぁ。













もう完全に


祐希くんの沼に落ちてるな、





なんて、




なんか笑えてくる。








『わら、わないで…』




…、あらま、顔真っ赤。







祐希くんのことを笑ったわけじゃないんだけど、



なんだかかわいすぎるんだが？？







「笑ってないよ？」


『わらった…もん』







もん。







もん？










は？





かわいすぎるでしょ？





自重して？









どうしよう、


正直に言ってもいいかな。







成人男性(アラサー)の


190オーバーガッチガチのアスリートに。







言ってもいいかな、








かわいい、って。











嫌がられるかな？







『…ねぇ、なんでなんにも言ってくんないの』






あ、アヒル口…だと…














「かわいいが過ぎる」












心の中で思っていたはずの言葉は、






私の理性なんて働かない所で









口からこぼれ落ちてしまったようだ。

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