スーパースターのきみ

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水曜日には、イタリアに発つ。







そう言われて、あぁ、そっか。

忙しいんだなぁ、なんて、




どこか他人事のように聞こえて。









SNSを覗いても、




忙しすぎ、

休ませてあげて、




なんて言葉が踊る。










ってか、水曜日って、明後日じゃん！？





気持ちを確かめあったのは、一昨日ですよ？









とたん、あの時の


感情に任せた数々の言動が思い返されて



頭を抱える。








遠距離は無理。







それは、

幾度となくした過去の経験からくるもので。






待ってて、


なんて言葉ほど不安定なものはない。






好きだよ、






と言われて、


ふわふわした気持ちになったけど。









そうだ、


この人は、




イタリアへ行ってしまうんだった。








と、急激に

抱き合う自分たちを俯瞰で見てしまって。







出した結論は、



妥当なものに思えた。










いつだって去っていくのは向こうで。


私はそれをうまく飲み込むことができなくて。






最後はいつも、



〈重い〉



で、おしまい。









祐希くんにもそう思われてしまったら、




ちょっと、


いや、


だいぶ、



生きていくのがつらくなる。








それなのに、





「俺と、付き合ってください。」





なんて、中学生みたいな告白は、


とてつもなく胸に響いて。








この人のことを、


信じてみようと思ってしまった。
















しまったけども！











冷静に考えたら、


今まで以上に放っておかれるのは目に見えているから。




撤回するには早いほうがいいとわかってはいるのに。








あの



嬉しそうなふにゃふにゃの笑顔を前に、









やっぱり、なしで。













なんて、






言えるわけもなかった。

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