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*
その、
恋情を宿した瞳を隠すように
ふにゃりと目を細めて笑いながら、
「試合、どうだった？おもしろかったっしょ。」
「写真は？なんかいいの撮れた？」
なんて、次々と声をかけられて。
何とか答えてはいるものの。
一つ、気になることと言えば、
距離、
近。
関係者通路に設けられたベンチに
二人で腰かけて話してるんだけど、
さっきから、
ちょっとずつ近づいてる気がしてて。
こつん、と脚がぶつかって、
気のせいじゃなかったことを思い知った。
思わず怖気づいて、
じり、とあとじさる。
ほんの少し離れた空間をなかったことにして、
さらに近くに座る彼。
「ねぇ、写真、見して？」
昨日と同じようで、
ちょっと違う、
無邪気そうに見える笑顔で微笑む。
その傍ら、
彼の右手はしっかりと私の左手に重ねられていて。
「あ、の、」
「ん？」
「ち、かく、ないです？」
「なにが？」
にこにこと
何のことかわからない、
という顔で笑いながら
ついにその右手は
ぎゅっと私の左手を握ってきて。
ふわりと空気を動かして、
上から覆いかぶさるような形で
私のつむじに向かって声を放つ。
「…嫌？」
それは、
今までどんなメディアでも聞いたことがない
甘い甘い声で。
私の体の真ん中にまで響いた。
動いた空気に乗って鼻腔をくすぐるのは、
爽やかな柔軟剤と汗の香りの混じった、
男の人のにおいで。
体温は、
勝手に上がり続けていく。
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yu-ri(プロフ) - きむさん» コメントありがとうございます！励みになります！のんびり更新で申し訳ないです🙇♀️もっと楽しんでもらえるように頑張ります💪 (11月2日 2時) (
レス) id: b9365aa7af (このIDを非表示/違反報告)
きむ(プロフ) - ほんっとに今最大の楽しみです！無理せずとも頑張ってください！ (11月2日 0時) (レス) @page35 id: f5092923b5 (このIDを非表示/違反報告)
yu-ri(プロフ) - 朝霧さん» コメントありがとうございます！励みになります！ニヤニヤしていただけて嬉しい限りです🤭✨ (10月30日 16時) (レス) id: b9365aa7af (このIDを非表示/違反報告)
朝霧(プロフ) - 誤字りました🙏 (10月30日 14時) (レス) id: 13224a6886 (このIDを非表示/違反報告)
朝霧(プロフ) - コメ失礼します。石川選手尊すぎます！授業中に読んでたらにやけなくなりましたとまんなくなりました（吐血） (10月30日 14時) (レス) @page32 id: 13224a6886 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yu-ri | 作成日時：2023年9月29日 22時
