スーパーシートのきみ

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*







《あの》







と、次々とくるメッセージになんとか挟み込む。






《ん？
　なに？》





《なんで》








あ、やば、途中で送っちゃった。








《うん。》








追加でメッセージを書いている間に

即レスが来る。



なにが、うん、なのよ。










《俺ね、

　さっきあなたが泣いてるの見て、

　好きになっちゃった、




　かも。》











かも？

かもなのにこんなにアピってくんの？？


距離の詰め方おかしいでしょ。



その手には乗らないんだからね。








《かもって何ですか？》








ようやく一つ返信を送る。





さらに問い詰めてやろうと、


書いている途中でまた向こうからメッセージが届く。


だから、早いのよ！レスが！！








《わかんない。

　でも、あなたにまた会いたい。

　いっぱい喋って、あなたのことを知りたい。

　んで、俺のことも知ってほしい。》










そのストレートな言葉は、

私の心を激しく揺さぶるには十分すぎて。





なによ、なんなのよ。


こんなの、信じたくなっちゃうじゃない。







何か文句を、

と思って書きかけていたメッセージは



送れないまま、







彼からもう一つメッセージが届く。











《だから、



　俺と






　友達になってください。》












ずるい。

ずるいって。







もともと、憧れていた人。

追い打ちをかけるように、

優しやさ可愛さに触れ、


恋してしまいそうになっている私に、



友達だなんて。











こんな風に言われたら、






チョロい女でもいいか、







なんて思ってしまうじゃん。






本当に、ずるい。











結局、友達のままで終わる、


なんてことになったら目も当てられないのに。









そう考えてようやく、




とっくに彼に恋に落ちていたことに









気が付いた。

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