検索窓
今日:19 hit、昨日:0 hit、合計:12,292 hit

#20 ページ21




てかこの格好…




「ほんっと大人にしか見えないね?」



「うわっ、神木さん!」




下から上に目線を移しながらクスッと小さく笑う。




洗面台から出て、リビングに行く途中
服を気にしていたからかリビングから出てきた神木さんに気付かなくてぶつかりそうになった。




「じゃ、俺も準備して来るからちょっとだけ待ってて?」




そう言うとニッコリ微笑んで自室のドアを閉めた。




…朝帰りしたみたいだな。





なんて思ってしまった自分が恥ずかしい。





自分と神木さんとの温度に差を感じて更にふくらんだ胸の内の違和感を抑えるのに必死だった。







「…うわ、本当に近所だ……」




「ふふ…じゃあ先にあそこの駐車場まで行って待ってて?2分後くらいに行くからね。」




マンションのエントランスの窓から見慣れた景色が見えて驚いた。




こんな近くに神木さんが住んでいたなんて。




言われた通りに駐車場まで行って、隅の方で柱に寄りかかって神木さんを待って、時間差でこちらに向かってくるマスク姿の神木さんをチラチラ見ていた。




隠れてコソコソとか、2人だけの秘密みたいで、一瞬だけでもこんな幸せを味わうことができて、夢みたいで。




こんな夢みたいな現実が、もうすぐ覚めてしまうんだと思うと悲しくなった。





「どうぞ?」





淡いブルーの車のドアを開けてもらって、背中を軽く押されながら助手席に座らされる。





「えっと、東口の方でよかった?」




「はい…あの、本当にいいんですか?こんなこと…。」




「大丈夫だっていってんじゃん。さ、行くよ〜」





エンジンのかかる音がして、車が発車して




家が見え始めるまではあっという間だった。





「そこの角を右に曲がった所です。」





「ん、本当に近いね?」





ハンドルを回しながらふわり微笑んだ神木さんと目があって、ドクンと胸が鳴った。




「早坂早坂…お、ここだ。」





表札を見て、ぴったり家の前で止まってくれて





「なんか、男の一人暮らしに付き合わせちゃったみたいでごめんね?」





別れ際に神木さんも車から降りてくれて、いえいえと慌てて否定する私に口角を上げて笑うんだ。


#21→←#19



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (14 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
32人がお気に入り
設定タグ:神木隆之介 , 小説 , アミューズ,俳優   
作品ジャンル:タレント
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

☆☆☆ - とても面白かったです。神木さんやさしすぎて、ニヤケテきちゃいますw頑張ってください。 (2016年5月26日 19時) (レス) id: 6a604ade35 (このIDを非表示/違反報告)
miork(プロフ) - Aka3926さん» ありがとうございます(^^)7月ぐらいまで忙しくて中々更新出来ないかもしれませんがよろしくお願いします; (2016年5月22日 0時) (レス) id: bcd20fc75e (このIDを非表示/違反報告)
Aka3926(プロフ) - とても面白いですー。更新楽しみにしてますねー。 (2016年5月21日 11時) (レス) id: eddc991718 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:miork | 作成日時:2016年5月6日 10時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。