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プロローグ ページ1




「…あのさ、俺たち終わりにしようか。」




「俺、他に付き合ってる人がいるんだ。」




入学シーズン真っ只中、始業式の前日




来たこともないオシャレなカフェで。



…また一つ。



新装開店の真新しいカフェとは正反対に妙に腹を立てていた。




目の前の出来事を、受け入れることが出来なくて。




「そっか、じゃあ別れよ?そういうことで!」





店を飛び出て走って、走って、走り続けた。




視界はぼやけて何も見えなかったけど、現実を受け入れられなくて夢だよねなんてアホみたいに考えた。




でも、走り続けたって抜け出せないし何も変わらなくて。







事の発端は春休み前のこと。



今思えば、怪しいなって思ってたんだ。




彼が特定の女の子と手を繋いでいたり、楽しそうにお喋りしているのとか。



影からこっそり見てたもん。



当の本人は気付いてなかったみたいだけど。



だから、こうやって別れ話を切り出されることは予想してた。




…してたけど。





いざ2年も付き合った彼と別れるとなるとこみ上げて来るものがあって。




今までの感情が溢れ出してきて。




あんなに2人で笑いあえて、楽しくて、大好きだったのに。



やっぱり愛されて無かったんだって思うと悲しくて、辛くて。



だって、高校生活の半分以上。



なのに。



私はこんなに好きなのに。





立ち止まって見上げた空には満開の桜が花を咲かせていて、




私の心とは正反対なその姿に思わず「なんなのっ…」と感情を押し殺すように手を握りしめた。




今まで愛されてるって思えて幸せだって感じてたのは私だけだったのかな。




好きだよ、って言葉も、



愛してるから、って言葉も



全部、全部偽りだったんだ。





中学の頃2回乗り換えた彼氏。




そして、ついさっきまで上辺だけの関係だった彼。




私は、私の人生はこれから先もずっと




本当の愛なんて受けずに過ぎていくのかな。



そうやって、愛してるフリをされて。



それにまんまと騙されて、偽りの愛を一生懸命つなぎとめながら。



最後の最後まで、精一杯作った笑顔を振りまいて。



#1→



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設定タグ:神木隆之介 , 小説 , アミューズ,俳優   
作品ジャンル:タレント
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☆☆☆ - とても面白かったです。神木さんやさしすぎて、ニヤケテきちゃいますw頑張ってください。 (2016年5月26日 19時) (レス) id: 6a604ade35 (このIDを非表示/違反報告)
miork(プロフ) - Aka3926さん» ありがとうございます(^^)7月ぐらいまで忙しくて中々更新出来ないかもしれませんがよろしくお願いします; (2016年5月22日 0時) (レス) id: bcd20fc75e (このIDを非表示/違反報告)
Aka3926(プロフ) - とても面白いですー。更新楽しみにしてますねー。 (2016年5月21日 11時) (レス) id: eddc991718 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:miork | 作成日時:2016年5月6日 10時

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