第十話 鬼教官様 ページ10
本が狩られる時代。
国家期間メディア良化委員会の執り行う
「検閲」に対向すべく図書館は本を守る軍隊-
“図書隊“を有している。
「工藤〜、顔なんか黒いんついてるで?」
一人で廊下を歩いて居ると服部が俺に話しかけてきた。
「あはは、ノートの跡だね!授業中寝てた証拠だ〜」ルームメートの黒羽も、キャハハと笑った。
「バーロー、訓練がキツいんだよ…疲れ果ててるとこにもうとっくの昔に学び終えた話なんだもん、」
俺が言うと、服部は「怒られるんちゃう?鬼教官様に〜」と言いかけると同時に、服部が何かに気づいたように周りを見た。そしてハッと何かに気づいたように前に進みだした。
「噂をすれば、」
服部と黒羽はバタバタと安室教官達に駆け寄っていった。俺も後から二人へ付いてゆく。
「こっこんにちは!あの…安室教官…」
俺が安室教官の名を呼ぶと同時に、安室教官は俺の頭をポンッと軽く叩いた。
「表情がだいぶ明るくなったな。御前、前まで暗すぎてバケモノみたいだった」
安室教官の言葉を聞き、俺の何かがプチンッと切れた。
「バケ…、安室教官!!!」
俺は安室教官を追いかけようとしたが、安室教官はすぐに俺の前から去っていった。
あの時、彼奴も少し優しいとこはあるのかなって思ったけどやっぱ気のせい、か。
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作者名:風見龍輝(低浮上) | 作成日時:2018年4月20日 19時