57話 ページ7
有岡くんが入院してから2週間が経った。
有岡くんの素晴らしい回復力により、予定よりも早く退院した。
大貴「よかった、終業式でれて。」
A「まだ1週間くらい学校あるけどね。」
大貴「まあね。」
今日は久し振りの有岡くんとの登校だった。
いくら回復力が早いと言っても完治したわけでは無い。
右腕には三角巾がまかれ、右足は引きずっていた。
痛そうだけど、そんな感じを一切出さずに接してくれる。
有岡くんはどんな時でも私の知ってる有岡くんだった。
大貴「じゃ、また放課後。」
A「うん、気をつけてね。」
有岡くんを裕翔さんのところまで連れていき別れた。
私も急いでいつもの場所へ向かった。
A「ごめーん。」
光「遅いなー、もう。
置いてくところだったぞ。」
A「ヒカ。よかった。」
今日はヒカとも久し振りの登校になる。
こちらも驚くほどの回復力で有岡くんと同じ日に退院した。
でも、ヒカは右側に松葉杖を持っていた。
侑李「ほら、ヒカこんなんだから早くいかないと。」
光「こんなんってやめてよ…。」
久し振りの4人はやっぱり楽しい。
いつでも笑いが絶えないし、バカし合えるし。
学校が楽しいのもこの3人がいるおかげだと改めて感じた。
光「てか、A全然お見舞い来てくれないじゃん。」
侑李「仕方ないよ、Aは彼氏が大好きなんだから。」
A「やめてよ…恥ずかしい。」
光「でも、病院一緒なんだから一瞬だけでもきてほしかったわ。」
A「ごめんごめん。
ノートとったから許して?」
光「んー、じゃあ、あとコーラ1本追加で。」
A「はいはい。」
いつもより早い電車なので、私たちの号車には他のお客さんはいなかった。
学校の最寄り駅までの10分間、私たちは周りを気にせず沢山笑った。
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作者名:結城奏空 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/zyaniotabosyuu/
作成日時:2018年1月10日 20時