開戦 ページ38
あたしはベルトに刀を挟み込み、蘭丸と向き合い、
そして、何も言わずに首筋をさしだした。
蘭丸の唇が、牙が、首に触れる。
甘く、こっちが溶けてしまいそうな、そんな吸血。
蘭「っは……」
思考が陶酔する中、蘭丸はいつもより少し早く口を離した。
あ「もういいのか？」
蘭「吸いすぎて戦う前から貧血になられても困るし、
終わったら、たっぷり飲むよ。」
それは、帰ってくる事が前提のあまりにふてぶてしい発言。
蘭丸の挑発的な笑みに、あたしも口角を上げた。
優「じゃあ、よろしく頼むね。」
あたし達の準備が終わると、優一さんは瞬間移動の術を発動した。
足元に広がる、黒い戦場への道。
でも…誰も死なない様に、あたしは自分とも、狩屋達とも戦う。
あ「いってきます。」
あたしは、目を閉じて落下に身を任せた。
・
・
・
降り立ったのは、普段あたし達が通う学校。
けど、今は重苦しい雰囲気が漂う校舎に、誰もいない校庭だけが広がっていた。
蘭「…とりあえず、生徒を助けよう。
きっと体育館に居るだろうから、Aは先に体育館へ。
俺は校舎を探す。」
あ「……分かった。気をつけてね。」
蘭丸を一人危険な場所へ行かせるのは気が引けたが、今はそんなことを言っていられない。
あたしは、蘭丸に背を向け、体育館へ向かった。
ウチの学校の体育館はかなり広いから、全校生徒を閉じ込めるのも簡単にできる。
…けど、二人がここに居る可能性もある。
あたしは刀の柄に触れ…一気に蹴りで扉を開けた。
そこに広がっていたのは、
あ「……は？」
そこには、ひしめく集団などどこにも居ない、殺伐とした空間だった。
けど。
奥で静かに大剣を構える人物はそれ以上のオーラを放出している。
あ「剣城……。」
京「やっぱりこっちに来たか。」
剣城は予測していたのか、大した反応はなく、西洋の大剣を片手で弄んでいた。
…でも、相手はちょうどいい。
この前の試合の分まで、きっちり返す。
あたしは、鞘から鈍く光る刀を取り出し、臨戦体勢をとった。
ラッキーアイテム
革ベルト
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闇猫(プロフ) - 投票です！私、すっごいマサキ押しです///// (2013年8月31日 13時) (
レス) id: 3e9341991a (このIDを非表示/違反報告)
りこ - 今アンケイト結果を見た。京介ーーー。まっ、いいっかまーくんだしー この小説、ちょーおもしろいー これからもがんばってけださいー (2012年8月28日 2時) (レス) id: c5033fad57 (このIDを非表示/違反報告)
りこ - 投票です。ライバルが京介がいいです (2012年8月28日 1時) (レス) id: c5033fad57 (このIDを非表示/違反報告)
帆ノ夏 - 27だけどぉ〜(汗 ずっと読ませてもらってます// 続編等希望です !! (2012年8月27日 12時) (レス) id: 23aea87b80 (このIDを非表示/違反報告)
ミカエル(プロフ) - とうとう来た！！！このシーンがああぁぁ！！！ (2012年8月26日 13時) (レス) id: d4e3ea5cc6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瀬令瑠菜 | 作者ホームページ：http://ameblo.jp/runarunaterulove/
作成日時：2011年11月1日 17時
