宣戦布告 ページ36
あ「嘘だろ…」
あたしは光が消えると同時、床にへたりこんだ。
狩屋の復讐の理由。
それは剣城と同じで温かく、鋭い思いだった。
優「Aちゃん、蘭丸、拓人君。」
優一さんの声が、耳に染み込む。
優「二人の復讐の理由、分かったよね。そして、目的も。」
蘭「はい。必ず誰も死なないように…」
優「出来るの？」
蘭丸の言葉を遮るように、優一さんが鋭い声を出した。
優「俺が、蘭丸とAの結婚を反対したのは、伝説の血が絡むと誰かが必ず傷つくから。
Aの存在は大きすぎる。
ここで殺した方が早いんじゃないか？」
優一さんの目は、今までで一番鋭くて、瞳の奥で何かが揺れていた。
あたしの存在が、大きすぎる。
その言葉は鋭く、そして的確だった。
あたしのせいで皆が傷つく。それならいっそ…
蘭「いいえ。Aを殺したりはしません。」
思考を遮断させるような、強く、優しい声が、冷たくなった身体をジンと暖めた。
蘭「Aは俺が守ります。
誰も傷つかないように、Aと一緒に居たいんです。」
あたしは改めて蘭丸の横顔を見た。
小さく、整った女らしい顔。
けれど目は精悍で、揺るぎなく、凛とした雰囲気。
悔しいけど、かっこいい。
見た目だけじゃなくて、ひとつひとつに心音が高まる。
この気持ちが、きっと…
優「やっぱり、蘭丸ならそう言うと思ったよ。」
優一さんは顔を綻ばせ、にっこり笑った。
まるで、本当のお兄さんみたいに。
優「…誰も傷つかないように、二人を救ってくれるかい？」
「「「勿論です!!」」」
蘭丸の言葉に、神童とあたしがぴったり重なる。
早速用意しようと振り返った瞬間。
マ「あー…吸血鬼、そしてA、聞こえてるか？」
突然の事に、皆頭をぐるりと回した。
フロアに響くのは、復讐に燃える少年の声。
マ「俺達は学校に生徒500人拉致した。
交渉に応じない場合、全員を殺害する。
交渉条件は、霧野蘭丸の死、並びに中村A。」
自分の名前を呼ばれ、改めて身体が緊張する。
蘭丸もごくりと喉を鳴らした。
京「場所は学校。そこに二人で来ること。以上だ。」
優「京介!!!!」
優一さんが久々に聞く弟の声を呼び止めても、もう声は聞こえてこない。
用意された最後の舞台。
復讐との戦いが…始まる。
ラッキーアイテム
革ベルト
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闇猫(プロフ) - 投票です！私、すっごいマサキ押しです///// (2013年8月31日 13時) (
レス) id: 3e9341991a (このIDを非表示/違反報告)
りこ - 今アンケイト結果を見た。京介ーーー。まっ、いいっかまーくんだしー この小説、ちょーおもしろいー これからもがんばってけださいー (2012年8月28日 2時) (レス) id: c5033fad57 (このIDを非表示/違反報告)
りこ - 投票です。ライバルが京介がいいです (2012年8月28日 1時) (レス) id: c5033fad57 (このIDを非表示/違反報告)
帆ノ夏 - 27だけどぉ〜(汗 ずっと読ませてもらってます// 続編等希望です !! (2012年8月27日 12時) (レス) id: 23aea87b80 (このIDを非表示/違反報告)
ミカエル(プロフ) - とうとう来た！！！このシーンがああぁぁ！！！ (2012年8月26日 13時) (レス) id: d4e3ea5cc6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瀬令瑠菜 | 作者ホームページ：http://ameblo.jp/runarunaterulove/
作成日時：2011年11月1日 17時
