遂に ページ27
逃げたい。
私は初めてそう思った。
今までは何とか立ち向かおうと思ってたし、
蘭丸に敵わない時も、逃げずに素直に負けを認めておとなしくしていた。
でも。
狩屋に対して負けを認める訳にはいかない。
それは、蘭丸が死んでしまう事に直結するから。
それはあたしのプライドより何倍も大切な事。
だから、何もかもかなぐり捨てて逃げたかった。
でも
マ「いただきまーす。」
そんなことはお構い無しに
冷酷な吸血鬼はあたしの首筋に深々と噛みついた。
あ「っ!!!???」
何これ…痛いなんてものじゃない!!
蘭丸の時には感じない血を吸われているって感覚。
全身の血流がはっきり分かって、そこからぎゅうぎゅうと吸われていく。
あ「っあぁぁぁぁ!!」
いつもとは違う感じで力が抜ける。
命が削られる…そんな感じで。
・
・
・
同時刻。
蘭「がっ……!!」
俺の隣を歩いていた霧野の口から赤い塊が吐き出された。
拓「霧野!!??」
俺は喉を押さえて倒れ込む霧野を支えた。
何で……いきなり……!!??
蘭「……A…………」
え？
蘭「た、ぶん、Aが、血を、吸われた。」
息絶え絶えという感じで霧野は言葉を紡ぐ。
嘘、だろ……!?
でも、多分、って何なんだ？
契約者なら、相手の危険を察知できるはず……
霧野は揺れる瞳で俺を見つめた。
蘭「恐らく…結界の、なかに居る。」
結界……？
そういえば両親から聞いたことがある。
吸血鬼や普通の人間なら絶対入れない結界。
吸血殺しの一族が造り上げた結界の話を。
拓「でも、それだと色々矛盾するぞ!?」
吸血鬼は結界に入れないし、Aも吸血殺しの一族ではないから入れない。
蘭「でも、そこ以外、ありえないんだ……」
……。
霧野が言うんだ。きっとそこなんだろう。
拓「分かった。」
俺は急いで基山先生を呼び、それからロッカーに向けて走った。
一応整頓してあるロッカーに鎮座する、綺麗な横笛。
誰が入れたのかは知らないけど、今回は感謝しよう。
笛を掴み、ここから一番近い結界まで急いだ。
そこは、学校の隣の…森の中。
分からない事だらけだが…霧野が回復するまでは俺が助けないとな…。
ラッキーアイテム
革ベルト
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闇猫(プロフ) - 投票です！私、すっごいマサキ押しです///// (2013年8月31日 13時) (
レス) id: 3e9341991a (このIDを非表示/違反報告)
りこ - 今アンケイト結果を見た。京介ーーー。まっ、いいっかまーくんだしー この小説、ちょーおもしろいー これからもがんばってけださいー (2012年8月28日 2時) (レス) id: c5033fad57 (このIDを非表示/違反報告)
りこ - 投票です。ライバルが京介がいいです (2012年8月28日 1時) (レス) id: c5033fad57 (このIDを非表示/違反報告)
帆ノ夏 - 27だけどぉ〜(汗 ずっと読ませてもらってます// 続編等希望です !! (2012年8月27日 12時) (レス) id: 23aea87b80 (このIDを非表示/違反報告)
ミカエル(プロフ) - とうとう来た！！！このシーンがああぁぁ！！！ (2012年8月26日 13時) (レス) id: d4e3ea5cc6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瀬令瑠菜 | 作者ホームページ：http://ameblo.jp/runarunaterulove/
作成日時：2011年11月1日 17時
