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貴女side
椿「おじゃまするよ」
『もうしてんじゃねーか』
人の許可なく勝手にほいほい入り込みやがって...不法侵入で訴えるぞ。
『はあ、それで何しに来たの?大事な用がないならさっさと帰って欲しいんだけど。いや、あったとしても帰れ』
しっしっ、と手で追い払う。
椿「あはははは、君は相変わらず冷たいなあ」
そんな椿にふん、とそっぽを向き、買った食材をしまうため私は冷蔵庫へと足を運んだ。
『言っておくけど、お茶は出さないからな』
椿「お構いなくぅ〜〜〜♥」
くそ腹立つ...!!
ていうか早く帰れよ!
椿「ねえA」
『あ?』
椿「兄さん、ここに来てた?」
私は椿の言葉を聞いて、冷蔵庫に食材を入れる手を止めた。
『兄さん...?』
眉をひそめ椿の顔を見つめた。
椿は私が"兄さん"が誰なのかを理解していないことに気づいたのか、軽く笑いながら「ごめんごめん」と謝った。
椿「そういえば、君にはまだ僕たちのことは何も教えてなかったね」
『?』
椿「スリーピーアッシュ...今の名前は確か...クロって言えばわかるかい?」
『あ...』
私はコクンと頷いた。
クロ。
その名前なら嫌でも知っている。
だってさっきまで真昼くんと一緒にこの場所に居たのだから。
『ちょっと色々あって、クロならさっき帰らせたけど』
そう答え、止めていた手を再び動かしパックから卵をひとつずつ取り出して冷蔵庫に入れる。
『ていうか、椿とクロって兄弟だったのか?顔全然似てない』
椿「A」
『...じゃん』
名前を呼ばれたから振り返ってみると、椿は私のすぐ後ろに来ていた。
!!?
『えっ、えっと!あの、椿さーん...!?ち、近いんだけど...!』
グイッ
『ちょっ...!』
すると椿は急に私の両手首を掴みあげたせいで、驚いて持っていた卵をグシャリと床に落としてしまった。
...え!?何!?
何これ何これ何これ何これーーー!!?どういう状況!?
頼むから誰か助けてくださーーーい!!!
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久しぶりの更新です
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サヤ(プロフ) - 続きが楽しみです!頑張ってください! (2021年8月25日 20時) (レス) id: 4f60a72d2e (このIDを非表示/違反報告)
三河。(プロフ) - もちょぽてと。さん» ありがとうございます!遅くなるとは思いますができるだけ早く更新できるように頑張ります! (2017年9月2日 23時) (レス) id: e09e101cc0 (このIDを非表示/違反報告)
三河。(プロフ) - 望さん» 応援ありがとうございます!これからも頑張って更新します! (2017年9月2日 23時) (レス) id: e09e101cc0 (このIDを非表示/違反報告)
三河。(プロフ) - ミュさん» はい!がんばります!!! (2017年9月2日 23時) (レス) id: e09e101cc0 (このIDを非表示/違反報告)
三河。(プロフ) - 夜行猫さん» ご指摘ありがとうございます。その点につきましては、「クロ」と呼び捨て、ということにさせていただきます。 (2017年9月2日 22時) (レス) id: e09e101cc0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:三河。 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Miraku/
作成日時:2017年7月27日 22時