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#59 ページ14

貴女side


べルキアが床に叩きつけた写真立てをそっと拾う。


真昼「花園さんて、親...嫌いなの...?」

『まあ、うん。嫌いというか、苦手...かな』


そう。私は両親が苦手だ。

だから親元から離れてこのアパートで一人暮らしをしていた。

一人娘だった私は(自分で言うのもあれだが)両親にものすごく可愛がられて育ってきた。

母は綺麗な人で家事万能、父は愛妻家で仕事も完璧で自慢の両親なのだ。

ある一点を除いて。


--------------------
小学生の頃のA「学校行ってくるね」

Aの母「あら!ハンカチは持った!?ティッシュは!?給食袋は!?」

A「も、持ってるよ...!あと今日は給食袋いらないし」

Aの父「Aちゃん!パパが学校まで送って行こうか!?最近不審者が増えてきているみたいだからねぇ。僕の可愛いAちゃんが変な奴に誘拐されるといけないからね!」

A「みんなと一緒に登校してるから大丈夫だって」

Aの父「あっ!もう行かなきゃ遅刻しちゃうよね!はい!いってらっしゃいのチュー♡」

Aの母「パパずるーい!ママにもいってらっしゃいのチューして♡」


--------------------


そう。

両親は重度の過保護だった。

それと、ただただウザかった。うるさいし。

当時小学生の私はこの歳で既に両親から離れたいと思っていた。

だから高校入学を機に家を出て、今一人暮らしをしているというわけだ。

ちなみに騒がしいのが嫌いなのも、この両親の影響である...。


『うっ、昨日のことのように思い出される......』

真昼「?」

『あ、ごめんこっちの話』


拾った写真立てをタンスの上に置き、ため息を一つ吐いて部屋全体を見渡す。


『どうしよう窓』


割れた窓ガラスと散らばったその破片を見て頭を抱えた。

大家さんになんて言えば。


『それと修理代...修理ってどのくらい時間かかるんだ...?平日は学校だから業者にお願いしたくないし...』

椿「A」


ブツブツと独り言をしていると、椿に肩をポンッと手を置かれた。


『何?』

椿「修理費は僕が出すよ」

『え、でも割ったのはコイツだし』

べルキア「コイツって言うなァ!」

椿「そうだけど、ベルは僕の下位吸血鬼だ。責任は僕にある。だから、ね?遠慮しなくていいよ」


普通にいい奴でなんかこわい。


椿「あと、窓が直るまでの間、ウチにおいでよ」

『それは嫌だ』

椿「遠慮しないで!」

『してない!』

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サヤ(プロフ) - 続きが楽しみです!頑張ってください! (2021年8月25日 20時) (レス) id: 4f60a72d2e (このIDを非表示/違反報告)
三河。(プロフ) - もちょぽてと。さん» ありがとうございます!遅くなるとは思いますができるだけ早く更新できるように頑張ります! (2017年9月2日 23時) (レス) id: e09e101cc0 (このIDを非表示/違反報告)
三河。(プロフ) - 望さん» 応援ありがとうございます!これからも頑張って更新します! (2017年9月2日 23時) (レス) id: e09e101cc0 (このIDを非表示/違反報告)
三河。(プロフ) - ミュさん» はい!がんばります!!! (2017年9月2日 23時) (レス) id: e09e101cc0 (このIDを非表示/違反報告)
三河。(プロフ) - 夜行猫さん» ご指摘ありがとうございます。その点につきましては、「クロ」と呼び捨て、ということにさせていただきます。 (2017年9月2日 22時) (レス) id: e09e101cc0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:三河。 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Miraku/  
作成日時:2017年7月27日 22時

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