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さくら以外にあまり友達を作らなかった私は、さくらがいないとひとりぼっち。
講義も、お昼も1人だ。
はぁ…サボっちゃおっかな…
なにもやる気が起きなかった私は、ちょうど来た学バスに乗ろうとした。
稜「Aちゃん？」
聞き覚えのある声に呼び止められて、振り向くと稜雅先輩が立っていた。
「こんにちは…」
稜「こんにちは。…え、今日2限まで？まだ昼休みだけど」
「いや…あの…えっ…と…」
稜「…うわ、サボりだーいけないんだー」
子どもっぽくケラケラ笑う稜雅先輩に、通りすがる人が注目している。
恥ずかしいからやめて欲しい。
稜「そっかサボりかぁ。…じゃあさ、サボりついでにちょっと付き合ってよ」
そう言って、私の腕を引いて構内を出た。
「え、稜雅先輩講義は？」
稜「俺もサボりー。別に俺は珍しい事じゃないし」
私の手を引きながら、逆の手でスマホをいじり出した。
そして、誰かに電話をかける。
稜「あ、もしもし祐基？俺3限行かないからさー…は？お前も？なんだよ使えねぇな」
どうやら祐基先輩にかけているようだ。
でも内容を聞く限り、祐基先輩もサボりっぽい。
稜「うん…あー、じゃあ一緒に行こうぜ。いつもんとこにいるわ」
「あのー…私、これからどこへ連れてかれるんでしょうか…」
稜「さぁー。着いてからのお楽しみかな」
ニコニコ歩く稜雅さんに、恐怖と安心感が同時に芽生えた。
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作者名：ましゅまろ
| 作成日時：2020年3月19日 1時
