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る「A！」
「るな…」
急いで来てくれたのか、息切れしてるるなに思いっきり抱きついた。
る「わっ…はは、よしよーし」
今は泣きな。なんていいながら、赤ちゃんをあやす様に慰めてくれた。
私が落ち着いた頃、ベンチに座って今日のことを全部話した。
る「そっか…」
「もう私、海に何を求めてるのか分からない。私自身が、海とどうなりたいと思ってるのか分からない…」
る「……浮気、は…やめなよ」
「私だって思ったよ。浮気はダメだって。…でも、海といられるならなんだっていいって思っちゃったのも否めなくて…」
る「それ、Aが辛いだけだよ？海くんがAの気持ち知っちゃったら絶対に利用されて終わり」
「うん、でも…」
る「Aには私と同じ思いしてほしくないの」
「…え？」
る「…私ね、高校の時1人だけ彼氏いたことあるんだ。Aにも言ってなかったけど。でも、その人彼女いたの。彼女とは別れるとか言いながら、私とも付き合って。」
る「私もその人のこと好きだったから、彼女がいるって知りながら付き合ってたんけど…。その後私に待ってたのは、計り知れない罪悪感とその人の裏切り。結局私は遊ばれてただけってこと」
それを聞いて、何も言えなかった。
今の私の状況そっくり。
付き合ってはないけど、彼女がいるとかその辺は全部一緒だ。
る「A、私も浮気してた身だから、完全否定はしない。どんな形でもいいからそばに居たいっていうのはすごく分かるから。それに、もしかしたら海くんは、Aのもとに戻ってくるかもしれない。…でも、Aが傷付く結果にはなってほしくないの」
る「だからねA。…自分の後悔しない道を選んで」
そう言うと、るなは背中を向けて帰っていった。
るなにそんな過去があることはもちろん知らなかったし、こんなことで参考になるとは思っても見なかった。
傷付く……か。
いまの私は、海のせいで傷付く未来を想像をすることはできない。
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作者名：ましゅまろ
| 作成日時：2020年3月19日 1時
