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稜「はい、じゃあ今日ここまでにしまーす。あと1時間くらいここ開けとくから、残りたい人は残っていいよ。鍵閉めはよろしく〜」
じゃ、おつかれ。
そう言って誰よりも早く稜雅先輩は帰っていった。
ひな「海くん！」
『ひなた』
また出た…。
最近なんで来るの。
私への見せつけ？
でも私と海のことは知らないか。
「はぁ…」
拓弥 「おい」
「拓弥くん…」
拓「…帰るぞ」
またいつかのように、海と " 佐野ひなた " の間をくぐり抜けていった。
今日は拓弥くんに感謝だ。
こんな時は、踊って忘れるのが1番。
こんなことやってたらいつまで経っても " 佐野ひなた " に負けっぱなしなのは分かってる。
でもやっぱりそんな簡単に癒えてないんだ。
「はーー！やっぱりダンスって楽しいね！！」
いつもの倍、雑に、乱暴に、力を込めて踊ったから余計に疲れた。
拓「…今日のお前なんか変」
「えー？いつも通りだよ笑」
拓「いつもそんな雑な踊り方しねぇじゃん」
そんなこと分かるんだ…。
人のことよく見てるって株を上げてやりたいところだけど、あいにく今はそんなに見て欲しくない気持ちでいっぱいだった。
「…よく見てるねっ人のこと！」
拓「…うん。だからお前が無理してるってのも分かる」
そう言うと、水を飲みながら私の隣に腰を下ろした。
拓「海と、なんかあったの？」
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作者名：ましゅまろ
| 作成日時：2020年3月19日 1時
