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95. ページ19

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深々と頭を下げる海を、





言わなくてもいいことをしっかり言ってきた海を、





逃げないで全部を言ってくれた海を、





…怒る気になんて、なれなかった。





海の優しさはほんとだし、そんな小さな嫉妬くらい誰だってする。





それがAさんに関する事だとしても、





愛華さんを利用してたとしても、





海って思えば何も怒る気になれない。





俺の偏見も入ってると思うけど、…謝るようなことはなにもしてないと思う。





「…怒らない、です」





海「…Aちゃんの、稜雅に対する好意知っておきながらこんなことしたんだよ?…ずるい人間でしかないよ…」





「それ…でも、海さんが、ほんとに悪い人、なら…こんなこと…言わなかった、と思う…し、謝りも、しません。」





『…俺も同じだよ。』





海「稜雅…」





『言わなくてもよかったのに、素直に言っちゃうから良い奴が隠しきれてないんだよ』





そう、良い奴。





海は、ほんとにひとこと、良い奴なんだ。





『怒ってないし、そんな深刻になんなよ。…大丈夫だから』





少し涙目になってる海の、肩を叩いた。





" 大丈夫 " って、精一杯の思いを込めて。





海「…ありがとう…。ありがとう…、ごめん…」





一瞬目が合った海の目は、少しだけスッキリしていたような気がする。





全員が落ち着いて、Aさんも眠ってしまったとき、海は帰っていった。





俺はひとり、未だ消えないモヤモヤが頭を支配していた。


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おかゆ_(プロフ) - すごく面白かったです^^新しい作品が出ること楽しみにしてます!!!!! (2020年2月29日 11時) (レス) id: 899fe85047 (このIDを非表示/違反報告)
ましゅまろ(プロフ) - あやぼーねさん» ご指摘ありがとうございます!ずっと何か違うよなって思ってたのそこでした...。全部直させていただきます!ありがとうございます (2020年2月29日 11時) (レス) id: e61472ff46 (このIDを非表示/違反報告)
ましゅまろ(プロフ) - リノさん» コメントありがとうございます!そう言って頂けて嬉しいです! (2020年2月29日 11時) (レス) id: e61472ff46 (このIDを非表示/違反報告)
あやぼーね(プロフ) - ずっと気になっていたのですがりょうがくんのりょうの漢字が違ってます… (2020年2月29日 8時) (レス) id: e422f77322 (このIDを非表示/違反報告)
リノ(プロフ) - 完結おめでとうございます!!読んでいて本当に楽しかったです^ ^ これからの作品も楽しみにしてますっ!! (2020年2月29日 3時) (レス) id: e09a6f7f1c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ましゅまろ | 作成日時:2020年1月17日 14時

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