2番目の俺

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佐「ん…」





目を覚まして、自分がレッスン中に寝ていたということを思い出した。





戻んなきゃ。いま何時だろ。
スマホを探そうとゴソゴソしてると、少し遠くから声が聞こえた。





目「あ、起きました？おはようございます」





佐「めめ…」





声のする方へ目を向けると、俺の対角線上でスマホをいじりながら体育座りしていた。





目「まだあと5分は寝れますけど。起きます？」





佐「…なんでいるの？」





目「なんでって…。メンバーのこと心配しちゃいけませんか？」





佐「いや…ありがと、ごめん」





目「…寝れなかったんですか？」





佐「……」





目「俺が、余計なこと言った？」





佐「余計じゃないよ」





俺の呟いた声が聞こえなかったのか、え？と聞き返しながら近付いてきた。





佐「めめの言ってたことは全部正論だから。俺、バカなのに考えすぎちゃっただけ。」





目「…それは、しょっぴーと離れる方法を考えてたの？
それとも、どうしたらバレずに関係を続けられるかってこと？」





…どっちも正解。
でも、どっちの答えも結局出なかった。





俺が俺のために出来るのは、今の状態を続けることだけ。
答えは出てないのに、勝手にそう結論付けて、また悩んで。一生この繰り返し。





目「…佐久間くん、辛いんでしょ？」





佐「…幸せって言ったじゃん」





目「本当に幸せな人は、そんな苦しそうな顔しない」





佐「めめには分かんないよ、この気持ち」





そう吐き捨てて、他のメンバーがいるレッスン室に戻った。


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