自分と他人の幸福論ｰ3ｰ《mmkj》

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渡「俺さ、お前に言いたいことあんだよね」





今日は、舘さんを含めた3人で飲みに来ている。
しょっぴーとは、こうしてちょこちょこ会っている。





2人で約束してたところに、いきなり舘さんを連れてきたと思ったらモジモジしてるしょっぴーが挙動不審で仕方ない。





宮「俺じゃなくて、俺たちね。…なに恥ずかしがってんの？」





渡「いや別にそういう訳じゃねぇし…」





宮「じゃあ言いなよ」





渡「心の準備ってもんがあんじゃん」





宮「いらないよ準備なんて。…もう俺が言う。そんな改まっていうほどの事じゃ全くないんだけどね、」





目「…なんか怖い」





宮「俺たちね、今日デートしたの」





目「はい…え、それ？」





宮「その間、ずっと手繋いでたんだ」





目「え…」





宮「街中を、白昼堂々と手繋いでデートしてきた。

そこまで軽蔑するような目線はなかったし、目黒くんに報告しなきゃって声も聞こえた。

目黒のおかげで、確実に世の中変わってるよ。」





涙が出そうだった。
変わっているのは薄々気付いてたけど、それは俺のテリトリー内での話で。





実際にそうやって実践してくれて、変わってるっていう確かな報告を友達にもらえるとは思っていなかった。





渡「だからあれだよ。お前のやってることは間違ってないってこと。

目黒と友達の俺らも先駆者にならないでどうするって話し合ってやっとことだから。


だからさ、……ありがとうな。」





しょっぴーにお礼なんて言われたら、我慢して溜めてた涙が簡単にこぼれ落ちてしまった。





渡「あーもう泣くなよ、笑」





目「だって普段ありがとうなんて無縁な人だから…」





渡「無縁じゃねーよ！ちゃんと言う時は言うわ！」





宮「…向井康二くんのこと迎えに行く準備、しておいた方がいいんじゃない？」





目「うん。…ありがとう、」





その日の唐揚げやら枝豆やらは、いつもよりしょっぱく感じたけど胸いっぱいで幸福感しかなかった。


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