僕らが強く。

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俺だって、思ってなかったわけではない。
これ以上無理だって、思ってなかったわけではなかった。





だからこそ、匠海に言われた時は、何も反論できなかった。





"音楽をやりたい"っていうよりも、"居場所をなくしたくない"っていう思いの方が強かった。





昌「弱いよなぁ…俺」





独り言を吐き出してみても、何が変わるわけではない。





DISH//が解散したっていう事実は、何も変わらない。
俺がもう少し強かったら、守れたのかな。





DISH//のグループを見てみると、誰も何も送っていない。
今までお世話になった人達に、なんのお礼もなしは自分の気分が悪い。





まさき【今までありがとう。大好きだよ】





そう打ったけど、送信ボタンを押すのは戸惑った。
誰も退会はしていない。
誰も挨拶をしていない。





…まだ続くんじゃないかって思ってしまった。





みんな本当は、それを期待してるんじゃないかって。





そうだとしたら、俺のこの文はダメだ。
今までありがとうなんて、本当に終わってしまう時の言葉。





俺たちはまだ、やり直せる可能性がある。





打った文書を消して、淡い期待を胸に稽古に戻った。


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